ドロー決着のダービーに力を得るアトレティコ

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2日に行われた注目のマドリード・ダービーは、2-2のドローで終了。試合後、スペイン・リーガで首位を走るレアル・マドリーCFと、トップをうかがうクラブ・アトレティコ・マドリーはいずれも、今季の熾烈な優勝争いの行方はまだわからないと語気を強めた。

優勝を争うもう一チーム、FCバルセロナはUDアルメリアとのホームゲームを4-1で制し、首位マドリーと勝ち点1差に迫っている。しかし今週末、スペインで最大の注目を集めたのは、ビセンテ・カルデロンでバルセロナ戦より早い時間に行われたマドリード・ダービーだった。

3位のアトレティコは、15試合ぶりとなるホームでのマドリー戦勝利を目指したが、開始3分でカリム・ベンゼマに先制ゴールを許し、出鼻をくじかれる。しかしその後は反撃、28分にコケのゴールで追いつくと、ガビの見事なロングシュートが決まり、ディエゴ・シメオネ監督率いるアトレティコが2-1と逆転してハーフタイムに入った。しかし後半はマドリーが逆襲、終盤にクリスチアーノ・ロナウドのゴールで同点とし、両チームが勝ち点1を分け合った。ロナウドはこれでロヒブランコス(アトレティコの愛称)との11試合で12点目、ビセンテ・カルデロンでは通算7ゴール目を挙げ、エミリオ・ブトラゲーニョ氏の記録に並んだ。

白熱のダービーマッチを終え、アトレティコのシメオネ監督は「(リーガでは)まだ12試合残っている。先は長い」と今後を見据えた。「この段階で(マドリーと)勝ち点3差にいるのは、我々にとって非常にいい状況だ。今日は、我々がまだ(優勝争いで)生き残っていることを示した。チームはハードワークを惜しなかったよ。選手すべてを誇りに思っている」

アトレティコのSBフアンフランはこの日、コルチョネロス(アトレティコの愛称)でリーグ戦100試合出場を達成。試合後は、チームが前節のCAオサスナ戦の0-3での敗北から立ち直り、気力を見せたと語った。「僕たちにつきまとっていた疑念を振り払うことができたね。今日はこのチームが持つ心意気を見せられた。監督もファンのみんなも、僕たちのことを誇らしく思ってくれるはずさ」

一方、マドリーを率いるカルロ・アンチェロッティ監督は、戦術や選手交代の巧みさを称賛されると、勝ち点1を得て「順位表でトップの座を維持できた」ことに「満足だ」と語った。「厳しい試合だった」と激戦を振り返ったあと、54歳の指揮官はタイトル争いのなかで、「残り試合のうち7戦をホームで、5試合をアウェーで戦う」点を指摘した。

監督は楽観的な見方を示し、チーム自体もこの日のドローで全公式戦での無敗記録を28に伸ばしている。しかしMFシャビ・アロンソは「まだ先は長いし、何が起きてもおかしくないのだから、どこが優勝に一番近いといった話はできないね」と、あくまで慎重な姿勢を維持していた。

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