UEFAチャンピオンズリーグ・グループGの首位クラブ・アトレティコ・マドリーはFCポルトのベスト16進出を阻む一方、後続に勝ち点10もの大差をつけてグループステージを終了した。
ドラゴンズ(ポルトの愛称)が決勝トーナメント進出を決めるには、アトレティコを倒した上で、他会場のFCゼニトがFKオーストリア・ウィーンから勝ち点を取りこぼすことに期待するしかなかった。しかし、そのプランは早くも14分に崩れ、アトレティコのラウール・ガルシアに角度のない位置から先制ゴールを奪われる。さらにジョズエがPKを失敗したあと、前半終了間際にジエゴ・コスタの追加点を許して力尽きた。
UCLグループステージのホームゲームで過去ワーストの成績に終わったポルトは、アウェーでの好調さに突破の望みをつないでいた。この日も立ち上がりから積極的に攻め込むと、7分にはジョズエのセンタリングに合わせたジャクソン・マルティネスのボレーがクロスバーを直撃する。
しかし、第4節でグループGの首位通過を決めているにもかかわらず、ホームのアトレティコも手を抜くことはなかった。ラウール・ガルシアがペナルティーエリア内でうまくボールをコントロールすると、角度のない位置から強引にシュート。クロスバーの下をたたいたボールはゴールに吸い込まれていった。
パウロ・フォンセカ監督が落ち着かない様子で指示を送るなか、ポルトはルチョ・ゴンサレスのシュートでUCL初出場のGKダニエル・アランスビアを脅かす。続いてシルベストレ・バレラが狙った山なりのヘディングシュートはクロスバーの上へ。さらに前掛かりになって攻め込んだポルトは、アランスビアに倒されたマルティネスがPKを獲得。ついに試合を振り出しに戻すチャンスを迎えたが、ジョズエのシュートはアランスビアにブロックされた。
その後もポルトは攻勢をかけたが、マルティネスのシュートはまたしても枠を直撃してしまう。するとアトレティコは37分、オリベル・トーレスのスルーパスでコスタが抜け出す。相手GKエウトンを抜き去ると、追加点を流し込んだ。
なんとかして反撃の糸口を見出したいポルトだったが、やや硬直した展開の後半もシュートが枠に嫌われる。途中出場のリカが放った一撃は、ポストの根元をたたいてはね返された。対するアトレティコはルーズボールを拾ったラウール・ガルシアがこの日2点目のチャンスを迎えるも、シュートはエウトンの正面を突いた。
結局、そのまま2-0で逃げ切ったアトレティコは、16日に行われる決勝トーナメントの組み合わせ抽選へ出席。ポルトは来春からUEFAヨーロッパリーグで欧州制覇を目指すことになった。
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