アトレティコ、ホームでゼニトを破る

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クラブ・アトレティコ・マドリーがFCゼニトに快勝し、UEFAチャンピオンズリーグへの復帰を祝った。

大会から遠ざかっていた45カ月の間にUEFAヨーロッパリーグを2回制したディエゴ・シメオネ監督率いるチームは、ペースをつかむまでに時間がかかった。しかし、ミランダのヘディングシュートで前半終了間際に先制して、流れに乗る。後半にはフッキにファインゴールを許し、一旦は同点に追いつかれたものの、アトレティコは力強く反撃。残り30分でアルダ・トゥランに加え、途中出場したレオ・バプチストンがゴールを挙げて、グループGで白星スタートを切っている。

1年前にはマラガCFにアウェーで敗れ、過去5回のスペイン遠征で全敗だったこともあり、ゼニトのルチアーノ・スパレッティ監督はこの試合に5バックで挑む。その影響もあり、ホームチームは前半のほとんどの時間帯で思うようにプレーできなかった。

コケのシュートは枠をとらえきれず、フィリペ・ルイスの遠めからのシュートもポストをかすめただけ。ハーフタイムへ近づくまでにホームのサポーターが沸いたシーンはそれくらいだった。一方、フッキも後半に見せることになる真価を発揮したシーンはほとんどなく、枠を外れたシュートを2本放ったくらいだった。

スペイン・リーガでは開幕4試合で14ゴールを挙げ、ほぼ60年ぶりの好発進を見せているアトレティコ。サポーターがチームを信頼しているのは明らかだった。迎えた40分、その気持ちが報われる。レアル・マドリーCFを破った5月のスペイン国王杯決勝同様、ミランダがコケのCKにニアで合わせ、高い打点でゴールネットを揺らした。

これに対し、スパレッティ監督はハーフタイムにDFルイス・ネトに代えて、オレグ・シャトフを投入。この戦術変更が功を奏す。アレクサンドル・ケルザコフのヘディングは、GKティボ・クルトワがセーブ。しかし、FCポルト時代の2009年にこの地でゴールを挙げているフッキは、またもやホームのサポーターを悩ませる。自ら持ち上がると、遠めから左足で強烈な一発をニアポストの内側へ突き刺した。

同点ゴールに動揺したアトレティコは、直後には逆転の危機に陥るが、ケルザコフの回転をかけたFKはクロスバーに弾かれる。ひやりとさせられたホームチームだが、何とか立ち直ると、再びリードを奪った。ゼニトのGKユーリ・ロディギンはコケのFKをミランダの進路に弾くのが精いっぱい。DFの最初のシュートに続き、リバウンドを狙ったアルダもブロックされたが、このトルコ代表MFは諦めず、2度目のチャンスは逃さなかった。

そして途中出場したFWバプチストンが登場から1分もしないうちにゴールを挙げると、ビセンテ・カルデロンの歓喜は最高点に達する。今季新加入の初得点で、アトレティコはUCL復帰戦での勝利を揺るぎないものとした。

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