勝利で優勝祝いたいバルサと国王杯制覇に向かうアトレティコが激突

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 前半戦の顔合わせでは首位攻防戦として注目されたバルセロナとアトレティコ・マドリーによる対戦。しかし、それから5カ月を経過した今回の一戦は、順位的な興味自体はなくなり、関心は別の方向に向いている。

 バルセロナは前節、苦しみながらもホームでベティスに4-2で勝利。チャンピオンズリーグ準決勝のバイエルン戦の大敗のショックを振り払った。

 対するアトレティコ・マドリーは前節、アウェーでデポルティーボ・ラ・コルーニャとスコアレスドローに終わり、レアル・マドリーからの2位奪回が極めて難しくなった。しかし、今節に先駆けて一部が開催された次節36節では、アウェーでセルタを3-1で下し、チャンピオンズリーグに予選なしで出場できる3位以上を確定させた。これによりチームのターゲットは、2冠を達成した1995-1996シーズン以来となる大会制覇ならびにリーグ戦で連敗したレアル・マドリーへのリベンジが懸かる1週間後のコパ・デル・レイ決勝に完全にシフトしている。

 この状況により、今回の試合の焦点は、どのような形になるにしても勝利で優勝を祝いたいバルセロナに対して、コパ・デル・レイ決勝に向けて主力を温存したいものの、良い流れも作っておきたいアトレティコ・マドリーがどれだけ本腰を入れてくるかになる。その目安となるのは、ディエゴ・シメオネ監督がセルタ戦後の記者会見で残した「我々は目の前の試合を疎かにしたことなど1度もない。チャンピオンズリーグ本選出場を祝いに来てくれるファンのことや、今シーズンの王者になるバルセロナの戦力を考えれば、それはなおさらだ」との発言だろう。

 なお、守備陣を中心に厳しいやり繰りが続くバルセロナでは、左足の炎症によりベティス戦でスタメンを外れたGKビクトル・バルデスおよびウィルス性の胃腸炎を発症したFWペドロに出場許可が下りた。一方、日程面では不利となるアトレティコ・マドリーでは、故障から復帰したMFアルダが、まだ途中出場にとどまっているものの、調子を取り戻しつつあるのが好材料となる。両チームとも出場停止の選手はいないだけに、来シーズンのスーペル・コパ・デ・エスパーニャ(スペイン・スーパーカップ)の前哨戦にもなり得る試合として、現時点でのベストメンバーによる強豪同士の意地を見せてもらいたい。

【予想スタメン】
・アトレティコ・マドリー [4-4-2]
GK:13.クルトワ
DF:20.、2.ゴディン、23.、3.
MF:7.、4.、14.、6.(10.アルダ)
FW:9.ファルカオ、19.ジエゴ・コスタ

・バルセロナ[4-3-3]
GK:1.ビクトル・バルデス(13.ピント)
DF:2.ダニエウ・アウヴェス、3.ピケ、21.アドリアーノ、18.
MF:16.セルヒオ・ブスケツ、6.シャビ(4.セスク)、8.イニエスタ
FW:9.(17.ペドロ)、10.メッシ、7.ビジャ(37.テージョ)

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