モナコでの最後のスーパーカップ制覇を狙う両雄

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1998年にモナコで行われた最初のUEFAスーパーカップを制したチェルシーFC。この試合にMFとして出場し、現在チームを率いるロベルト・ディ・マッテオ監督は、スタッド・ルイ2世での最後のスーパーカップも手にしたいと願っている。

14年前の試合では、主力選手として勝利に貢献したディ・マッテオ監督。5月のUEFAチャンピオンズリーグ決勝では暫定監督だったが、夏の間に正式な指揮官に就任し、クラブ・アトレティコ・マドリーとのスーパーカップでは「トロフィーを持ち帰りたい」と意気込みを示した。「チャンピオンズリーグを制することがどれだけ大変だったかを忘れてはいけない。長い道のりだった。そしてスーパーカップも欧州の大会なので、ぜひともトロフィーを勝ち取りたい」

同じイタリア人のジャンルカ・ビアッリ監督の下、チェルシーはレアル・マドリーCFを下して1998年のUEFAスーパーカップを制した。今回の対戦相手もスペイン勢だが、ディ・マッテオ監督は気にしていないようだ。「スペインのクラブだろうが、どこのクラブだろうが関係ない。彼らはとてもいいチームだ。ヨーロッパリーグを制し、今季の滑り出しもいい。開幕からの2試合を見たが、質の高いサッカーを披露していた」

チェルシーも新シーズンを好発進させているが、42歳の指揮官は完全には満足していない。「シーズンのスタートとここまでのプレーは、とてもいい。だがもう少しを選手をまとめなければならないし、新加入選手たちはチームのレベルやスタイルに適応する必要がある。好スタートを切るのはいつだっていいものだが、まだまだ改善できる」

一方のアトレティコも2年前にUEFAスーパーカップを制している。昨年12月にリーグ戦で中位に沈んでいたチームを引き継いだディエゴ・シメオネ監督は、チェルシーのほうが「戦績から考えれば上」と見ているが、この大会では必ずしも本命が勝つとは言えない歴史がある。2000年以降、欧州最高峰のクラブ大会であるUCLの覇者が勝利したのは、12回中5回だけだ。一発勝負のため、予想外の結果になることも多く、31日夜の試合もそうなることをシメオネ監督は期待している。

「本命は彼らだ。それは認める。我々は謙虚かつ果敢に戦う必要がある」とシメオネ監督は言う。「一発勝負の試合では、過去ではなく試合当日にいいプレーをしたほうが勝つということを証明しなければならない」と続けたシメオネ監督は、3カ月前、アスレティック・クラブに3-0と勝利したUEL決勝と同様のアプローチを取ることがカギになると考えている。

「勝つことを考えるのではなく、どうしたら勝てるかを考える必要がある」と42歳の指揮官は説明する。「勝負の先には素晴らしい栄冠が待っているわけだが、我々が探るべきはそれを手に入れる方法だ。トロフィー獲得が懸かった大一番だが、優勝杯ではなく試合そのものに集中しなければならない」

アトレティコは27日のリーグ戦でアスレティックに4-0と大勝し、士気も高まっている。「素晴らしい準備ができていると思う」とシメオネ監督。「フアンフランとフィリペ・ルイスが(ケガから)復帰してチーム力も高まっている。快勝を収めたばかりだし、31日の試合にも前向きに臨めそうだ」

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