王座を懸けチェルシーとアトレティコが激突

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モナコのスタッド・ルイ2世でチェルシーFCと対戦するクラブ・アトレティコ・マドリーは、ここ3年で2度目のUEFAスーパーカップ制覇を狙っている。

UEFAヨーロッパリーグの覇者アトレティコは、FCインテル・ミラノを2-0で下した2010年大会に続き、ユベントス、RSCアンデルレヒト、バレンシアCFに並ぶ2度目の戴冠を目指す。一方、元アトレティコの主将フェルナンド・トーレスを擁するUEFAチャンピオンズリーグ王者のチェルシーは、2度目の大会制覇を狙うことになった。チェルシーは一発勝負に変わった1998年大会でUEFAスーパーカップに初出場し、スペイン勢のレアル・マドリーCFに1-0で競り勝っている。

ロベルト・ディ・マッテオ監督率いるチェルシーは、昨季のUCLで初優勝を果たし、この大会に出場する権利を手に入れた。ミュンヘンで行われたUCL決勝では、PK戦の末にFCバイエルン・ミュンヘンを撃破。88分にディディエ・ドログバのゴールで追いつくと、1-1のまま迎えたPK戦を4-3で制した。

ディエゴ・シメオネ監督率いるアトレティコは、UEL決勝で同じスペイン勢のアスレティック・クラブに3-0で快勝した。ブカレストで行われたこの大一番では、ファルカオが前半に2ゴールをマーク。85分にはジエゴがダメ押しの3点目を決めた。

過去の対戦
両チームが顔を合わせたのは、2009-10シーズンのUCLグループステージがこれまで唯一の機会。チェルシーはアトレティコとの2試合で勝ち点4を奪い、グループDを首位で突破した。一方のアトレティコはグループ3位に終わったが、その後に回ったUELで最終的に初代王者となっている。

スタンフォード・ブリッジでの初戦は、ホームのチェルシーが4-0と圧勝。サロモン・カルーの2発(41分、52分)とフランク・ランパード(69分)のゴールでリードを奪うと、さらにフローラン・マルダのFKでルイス・ペレアのオウンゴール(90+1分)を誘った。大敗を喫したアトレティコは、アベル・レシーノ監督が解任に追い込まれている。

2009年10月21日に行われたこの試合の出場メンバーは以下の通り:
チェルシー:チェフ、ベレッチ、イバノビッチ、テリー、A・コール(マルダ 75分)、バラック、エシアン、ランパード、カルー(ジルコフ 73分)、デコ、アネルカ(スタリッジ 78分)
アトレティコ:アセンホ、ウイファルシ、ペレア、ドミンゲス、ロペス、クレベル(ロドリゲス 65分)、ラウール・ガルシア、パウロ・アスンソン(フラド 54分)、フォルラン、シモン(レジェス 77分)、アグエロ

新たにキケ・サンチェス・フローレス監督を迎えたロヒブランコス(アトレティコの愛称)は、地元でのリターンマッチを2-2で引き分けた。しかし、この結果でアトレティコのグループステージ敗退が決定し、チェルシーは通過を確定している。アトレティコは途中出場のセルヒオ・アグエロは66分に均衡を破り、後半ロスタイムにも起死回生の同点ゴールをマーク。チェルシーはドログバが2得点(82分、88分)を挙げた。

2009年11月3日にエスタディオ・ビセンテ・カルデロンで行われたこの試合の出場メンバーは以下の通り:
アトレティコ:アセンホ、ペレア、、ファニート、ロペス、レジェス(ロドリゲス 73分)、クレベル、パウロ・アスンソン、シモン(フラド 83分)、シナマ・ポンゴーユ(アグエロ 53分)、フォルラン
チェルシー:チェフ、ベレッチ、アレックス、テリー、A・コール、エシアン(バラック 59分)、ランパード、マルダ、J・コール(デコ 70分)、ドログバ、カルー(アネルカ 70分)

この2試合に出場したメンバーで、現在もアトレティコに所属しているのはGKセルヒオ・アセンホのみ。チェルシーにはランパード、マルダ、ペトル・チェフ、ブラニスラブ・イバノビッチ、アシュリー・コール、ジョン・テリー、マイケル・エシアン、ダニエル・スタリッジが残っている。

マッチ・バックグラウンド
チェルシーは2005-06シーズンのUCL決勝トーナメント1回戦でFCバルセロナにスタンフォード・ブリッジで1-2と競り負けて以来、ホーム、アウェーにかかわらず、スペイン勢との公式戦13試合で無敗を維持している。

ブルーズ(チェルシーの愛称)は昨季のUCL準決勝でもバルセロナと対戦し、ホームではドログバの1点で1-0と勝利。敵地カンプ・ノウでは2-2の引き分けに持ち込み、決勝に勝ち進んだ。同シーズンはUCLグループステージでもバレンシアと対戦し、ホームで3-0の快勝。敵地スペインでは1-1と引き分けている。

チェルシーはレアル・マドリーに勝った1998年のUEFAスーパーカップを含め、スペイン勢との31試合で14勝11分け6敗の成績。

アトレティコは第1回UELの決勝でイングランド勢のフラムFCを下し、2010年のUEFAスーパーカップに出場した。ハンブルクで行われたUEL決勝では、ディエゴ・フォルランが延長戦の決勝点を含む2得点で勝利に貢献している。同シーズン、アトレティコは準決勝でもホームとアウェーでリバプールFCを下しているが、イングランド勢との対戦自体はこの年以来になる。

アトレティコはイングランド勢に対し、20試合で7勝8分け5敗。

アトレティコは昨季のUELグループステージでウディネーゼ・カルチョに0-2で敗れて以来、欧州カップ戦で12連勝中。

2010年のUEFAスーパーカップでは、アトレティコがホセ・アントニオ・レジェスとアグエロのゴールでインテルを2-0で下した。この試合ではディエゴ・ゴディンとラウール・ガルシアが先発、ジョエル・ロブレスとマリオ・スアレス、ジエゴ・コスタがベンチに控えていた。

チェルシーが前回、マドリーに勝利したUEFAスーパーカップではグス・ポジェが試合唯一のゴールを挙げた。ディ・マッテオ監督もチェルシーの一員として63分間プレーしており、アシスタントコーチのエディー・ニュートン氏は控えメンバーだった。

チェルシーは2003-04シーズンのUCL準決勝でスタッド・ルイ2世を訪れ、ASモナコFCに1-3で敗れたあと、スタンフォード・ブリッジでの打ち合いで2-2と引き分けている。

アトレティコはUEFA主催クラブ大会のPK戦で3戦3敗:
6-7 vs ダービー・カウンティーFC、1974-75シーズンUEFAカップ2回戦
1-3 vs ACFフィオレンティーナ、1989-90シーズンUEFAカップ1回戦
1-3 vs ビジャレアルCF、2004年UEFAインタートトカップ

チェルシーはUEFA主催クラブ大会のPK戦で以下の成績を残す:
4-3 vs FCバイエルン・ミュンヘン、2011-12シーズンUCL決勝
5-6 vs マンチェスター・ユナイテッドFC、2007-08シーズンUCL決勝
1-4 vs リバプールFC、2006-07シーズンUCL準決勝

モナコでのUEFAスーパーカップは今回で15回目。昨年6月にUEFA理事会が下した決定により、2013年大会はプラハのエデン・スタジアムで開催される。2014年にはカーディフで、2015年にはトビリシで行われる予定。

両チームのつながり
1999-2000シーズンのUCL2次グループステージでは、ディ・マッテオ監督がチェルシーの、シメオネ監督がSSラツィオの一員としてピッチ上で対戦。この試合ではチェルシーがホームでラツィオに1-2で敗れた。

チェルシーのFWフェルナンド・トーレスは、マドリード郊外のフエンラブラダ出身。アトレティコ在籍時にはクラブ史上最年少の19歳で主将を務めたほか、リバプールへ移籍する2007年までにスペイン・リーガで214試合84得点を記録した。

チアゴは2004年から2006年までチェルシーに在籍し、プレミアリーグの34試合で4得点を挙げた。

ティボー・クルトワは昨季、KRCヘンクからチェルシーに移籍したものの、直後に期限付きでアトレティコに移った。リーグ戦で1試合を除く全試合に出場し、UEL優勝も経験したこのベルギー代表GKは、新シーズンもアトレティコでプレーすることが決まっている。

ラウール・メイレレスとクリスティアン・ロドリゲスは、2008年から2010年までFCポルトで共にプレー。2009-10シーズンにはファルカオもチームメートだった。

ファルカオとロドリゲスは、2009年9月15日のUCLグループステージでチェルシーに0-1と競り負けたポルトの一員だった。両選手が出場したリターンマッチも、チェルシーが1-0で勝利を収めている。

フアン・マタはバレンシア在籍時、アトレティコとの10試合で1得点を記録し、2勝4分け4敗の通算成績を残した。

オリオル・ロメウは2010-11シーズンにバルセロナで2試合に出場した。

エムレ・ベロゾールは2005年から2008年までニューカッスル・ユナイテッドFCに在籍し、リーグ戦で58試合5得点を記録。チェルシーとは公式戦で5回対戦し、1勝1分け3敗の成績。

トーレスとマタ、フアンフランは、UEFA EURO 2012を制したスペイン代表のメンバーだった。

トーレスとマタ、アドリアン・ロペスは、スペインが韓国に4-1と快勝したEURO本大会直前の親善試合に出場している。

マタとアドリアンは、2011年UEFA U-21欧州選手権で優勝したU-21スペイン代表の一員。同大会のグループステージでは、スタリッジとライアン・バートランドを擁するイングランドと1-1で引き分けている。

フィリペ・ルイスがブラジル代表として出場した唯一の試合は、2009年10月にベネズエラと0-0で引き分けたFIFAワールドカップ南米予選の一戦。チェルシーのラミレスも、この試合でブラジル代表のメンバーに名を連ねていた。

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