フアンフラン「控え選手とは感じていない」

この記事は約6分で読めます。

28日付の『マルカ』が、今冬の移籍市場でオサスナからアトレティコ・デ・マドリーに加入したフアンフラン・トーレスのインタビューを掲載した。鳴り物入りで入団したにもかかわらず、満足な出場機会を得ているとは言い難いレアル・マドリーのカンテラーノだが、これから自身のクオリティーを示していきたいと意気込んでいる。

―ロヒ・ブランコの一員となって2カ月が過ぎました。新たなチームでの日々をどう感じていますか?
「チームには完全に馴染めたと思う。チームメートやチームの全体的な流れにもね。現在はプレーし、勝利を収めるための手助けをしたいという思いが強いね」

―期待していたよりも、厳しい状況にあると思いますか?
「僕はオサスナでプレーし、あのチームのプレースタイルに馴染んだ状態でアトレティコに到着したんだ。もちろんミステルには、すぐに戦力に数えてもらいたかった。だけどリーグ戦はあと9節残っているし、キケが僕を信頼してくれているのも分かっている。現在はしっかりとプレーできる状態にあるし、僕のフットボールでアトレティコに貢献できるはずさ」

―夏に移籍していれば、もっと簡単にことが進んでいたと思いますか?
「それはそうだけど、現実は違ったんだ。でも、このユニフォームを着ていることに満足しているし、誇りも感じている。このクラブとは長期の契約を結んだし、ファンが僕に満足してくれると確信している。このクラブに根を下ろしたいんだ」

―アトレティコは1月にスランプに陥りましたが、それがあなたに悪影響を与えたと思いますか?
「チーム状況、ミステルの考え、僕のピッチでの成果、すべてに影響を与えたね。ただ、難しい状況でもポジティブに考えなくてはならない。チーム、そしてヨーロッパリーグ出場権獲得に意識を集中させることが重要だ」

―キケは、新加入選手を慎重に起用していくと言っています。
「ミステルが僕を信頼してくれていると確信している。入団した時から、彼は僕についての素晴らしいビジョンを持っていた。僕にできるのは、より多くのチャンスを手にできるように、最大限の努力を続けていくことだけだ。彼を失望させないためにも、チームに貢献できることを示したい」

―先週の月曜日、あなたとキケは15分ほど話し込んでいました。
「僕とキケの関係は良好だよ。これまで指導してくれた指揮官と同じようにね。僕はクラブに所属する選手で、自分がプレーしていない時は、チームが良い成果を挙げることだけを考えている。もちろん少しだけエゴイストになったり、個人的な状況を気にすることも必要だと思う。でも僕が重要視しているのはチームなんだ。ミステルは僕のことを良く分かっているし、僕がどんな考え方をするかも熟知している。ただ、シーズン終盤に出場機会を与えてくれることにも期待しているよ」

―加入後最初の試合でレギュラーとして起用されたにもかかわらず、なぜ現在は出場機会も満足に得られない状況にあるのでしょうか?
「そういう状況であるとしか言いようがないし、その決定を尊重しなくてはならない。現在はレジェスらが重用されており、僕は出場するために練習に励むしかない。キケが僕を起用できるように、良いプレーを見せていきたい」

―加入翌日にレギュラーとして起用されたのは、大きな驚きだったのではないでしょうか?
「一回もアトレティコで練習していなかったから、少し驚いたね。だけど現在と同様に準備はしていたんだ。僕が常に望んでいるのは、人々が僕の仕事ぶりを知り、手にしたチャンスで全力を尽くしている姿を見てくれることだ」

―オサスナでは必要不可欠な選手で、現在はベンチスタートの日々が続いています。ベンチ要員は受け入れられない役割ではないでしょうか?
「そういう側面から考えれば、つらいものがあるね。だけど僕はポジティブな人間だ。前だけを見ているし、将来は素晴らしいものであるとしか考えていない。ベンチ要員という役割を受け入れることはできない。誰かがその役割を任せたいと望んでも、僕自身はどんな試合でもレギュラーを張れ、どんな時でもレギュラーの選手であると考え続ける。僕がベンチ要員だとは思わない。控え選手とは感じていないんだ」

―なぜ左利きのレジェスが、あなたのポジションである右サイドでプレーしているのでしょうか?
「チームにとってそれが最善であると、ミステルが考えているからだ。その決定は尊重しなくてはならない。キケは、レジェスが左サイドよりも右サイドでプレーする方が良いと考えている。また、僕がまだ不十分のレベルにあるなど、それ以外の要因もあるんだろう。何が影響しているか、別に気にする必要はない。右サイドでプレーすべき選手が自分であることを示すため、厳しく努力を重ねていくしかない」

―リーグ戦は残り9節となりましたが、チームの目標は定まっています。あなたの個人的な目標は何になるのでしょうか?
「次節のオサスナ戦でレギュラーとなり、偉大な試合を演じて勝利することだ。あのピッチは、僕にとっては特別なものだ。それ以上先のことを意識する必要はない。今だけを考えなくてはならない」

―オサスナはアトレティコと勝ち点4差の11位につけており、ヨーロッパリーグ出場権を争うライバルです。
「監督を代えてから素晴らしい成果を挙げているね。特にプレー面で多くの部分が改善された。ファンも以前より満足しているみたいだ。でも、その追い風が僕たちとの対戦では消え失せることを期待している」

―レイノ・デ・ナバーラのどのような歓迎を期待していますか?
「オサスナの人々は僕を愛してくれている。相思相愛だと感じているよ。パンプローナでは5年を過ごし、僕の名をプリメーラ・ディビシオンに定着させてくれた」

―パンプローナで過ごした日々と現在のアトレティコでの日々…。対照的にも映りますが…。
「アトレティコでも、パンプローナのような日々を過ごせると思っている。今回の試合を機に状況が変わり、再びレギュラーとしてプレーできることを願っている」

―オサスナの元チームメートから、今回の試合に関して何か“お恵み”を頼まれたりしましたか?
「とんでもない! 彼らがもっと下位にいたら、僕に何かしらの言葉を伝えただろう。でも彼らは好調だし、僕たちに勝利できると確信しているはずだ」

―アトレティコはこれまで、パンプローナで満足な成績を収めていません。
「それは本当だね。オサスナの選手としてアトレティコと何試合も戦ってきたけど、チームはとても苦しんできた。だけど今回の試合でトルティージャをひっくり返し(ページをめくる・逆転するの意)、勝利できたらいいいね」

―両クラブに違いはありますか?
「様々なレベルで違いがあるよ。アトレティコはタイトルと名声を持つスペイン第三のクラブで、クラブを長いこと支えてきたファンがいる。そしてオサスナはオサスナらしいクラブだ。ロヒ・ブランコがロヒ・ブランコであることと同様にね。だけどアトレティコはより長い歴史を持ち、ファンの素晴らしい後押しがある。そして僕たちは、その歴史に恥じないような結果を出していかなければならない。来季にヨーロッパリーグの舞台で戦えないことは、絶対に許されない」

―カルデロンのファンは、あなたがマドリーのカンテラーノであったことをどう感じているでしょうか?
「僕は考えていることがすぐ顔に映るタイプで、努力家で約束は必ず守る。ファンは、現在の僕が家族とアトレティコ・デ・マドリーのことだけを大切にしていると知っていてほしい。それをピッチ上でファンに示す必要があるし、そのことを感じてくれれば、マドリーでの過去を思い出す人はいないはずさ」

―最後に、アトレティコの方針についてはどう見ていますか?
「僕がクラブを分析するのは、クリスマスのバケーションとシーズン終了後だ。それに、現段階でクラブの考えを知るのは難しい。僕たちが現在すべきことは、ヨーロッパリーグ出場権を獲得することだ。それだけは絶対に成し遂げなければならない。また僕は、このチームがもう少しだけ上位に位置できるとも思っている」

コメント