アグエロ「このクラブが大好き」

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アトレティコ・デ・マドリーのクン・アグエロが、レアル・マドリーとのデルビーを前にクラブのインタビューに応じた。アグエロは、チームが浮き沈みの激しいシーズンを送っていることを認めた。

「僕たちはイレギュラーなシーズンを送っていると自覚している。良い形でシーズンを始めたけど、浮き沈みが激しかった。このリーグでは勝ち点を取りこぼさないことが重要だと思う。そして現在のチームはちゃんと勝ち点を重ねている。確かにアルメリアでのドローは残念だったが、勝ち点を増やしたことが大切なんだ。この勝ち点1が、シーズンの最後に欧州カップ出場権獲得の助けになることを願っている」

「僕たちは現実的にならなくてはいけない。チャンピオンズ出場圏内に到達することは難しいだろう。でも、決してタオルを投げることはない。チームは目標に到達できると信じ、自分たちに自信を持たなくてはならない。チャンピオンズはいつだって僕たちの一番の目標だ。だけどヨーロッパリーグも見据えなくてはならない。僕たちの直近の目標はヨーロッパリーグ出場権獲得を確かなものとすることだ。良いプレーであろうがなかろうが、チームは勝利を収めなくてはならない。リーグ終盤戦で、勝ち点を取り逃すことは許されない」

デルビーについては、どのような時期に望んでも特別な試合に変わりはないという考えを口にした。

「このような試合にいつ臨むかはどうでもいいことだ。両チームにとって、この試合はどんな時期に訪れても特別なものだ。難しい試合になるし、僕たちはピッチですべてを出し尽くさなければならない」

「デルビーは他の試合とは違う特別なものだ。エスタディオは満員になるだろうし、それは僕たちの利点となる。予想を裏切るのがスポーツであり、どんなことだって起こり得る。僕たちは勝ち点3獲得を目指して最後まで戦い抜く。勝ち点3を得られれば、チームは上位で戦い続けることができる」

「これまで戦ってきたデルビーで、多くのことを経験してきた。最高の試合を演じたにもかかわらず、最後に勝ち点を逃したこともあった。そして今度の試合では、イケルが守るゴールを前に、決定機をしっかりとモノにしなければならない」

レアル・マドリーのチーム力を認めるアグエロだが、アトレティコも負けてはいないと強調した。

「僕たちも素晴らしいチームであることは、昨年に2冠を達成したことで示したはずだ。レアル・マドリーが相手であれば、僕たちは集中して、ミスを犯さないようにする必要がある。試合終了後には結果とは別に、すべきことをしたと満足してロッカールームに戻らなければならない」

常に去就が噂されるアグエロだが、今後もアトレティコでプレーし続ける意思を示した。

「偉大なクラブが僕に興味を持ってくれていることには感謝している。自分の将来について多くの噂があるけど、僕は落ち着いているし、何も影響はないよ。僕は自分自身に誠実でありたい。そしてここでプレーをしていくことで、このクラブの人間であるという気持ちが強くなっているんだ。土曜日もそのような気持ちでプレーをするだろうし、他の選手よりも特別な試合だと思って臨むことはない。出来る限りアトレティコでプレーしていきたい。僕は2014年まで契約を結んでいるし、その年までここにいられることを望んでいる。このクラブで、すべての選手の望みであるタイトル獲得を実現していきたい」

「僕はこのクラブが大好きだ。いつも言ってきたことだし、これからも言い続けるだろう。そう思わなくなったら出ていくと言うよ。僕は、クラブとチームにとって素晴らしいことをしようと常に考えている。このクラブにやって来てから、人々は僕に大きな愛情を示してくれた。その恩をピッチで返したいんだ。ファンの応援には敬意を持っている。彼らは良い時期も悪い時期も、僕を後押ししてくれた。そしてチームメート、これまで指導してくれた監督たち、クラブは僕の大きな助けとなった。彼らには本当に感謝している。エンリケ(・セレソ)をはじめとしたクラブ首脳陣、スタッフ、ファンは記者会見のような場でも温かく僕を見守ってくれた」

「入団したその日から、アトレティコは僕をずっと支えてくれた。・アンヘル(・ヒル・マリン)が僕と契約するため、アルゼンチンに来たことを思い出すよ。すべてがあっという間だった。他のクラブ幹部とは違って、彼は何も気取らずに僕のそばに来てくれた。入団してから、彼には本当に助けられた。彼が僕をここに連れてきたんだ。そしてクラブは、僕がマドリーに着いた直後から温かくサポートしてくれた。このクラブが大好きだ。インデペンディエンテのように、子供の頃からここでプレーしているみたいだよ。ここをカーサだと感じている」

一方で、ファンがチーム全員を後押しすることを望んだ。

「より良いチームとなるため、僕たちは団結し、その強さを示さなければならない。現在の僕たちは、すべてのファンからの愛情を必要をしているんだ。ファンがチームメートに口笛を吹けば、試合に集中することは難しくなる。すべての選手が、ファンが応援の意思を示してくれることを望んでいる。コパでのレクレアティボとのセカンドレグのことを覚えているよ。僕たちは不利な状況だったけど、カーサでのセカンドレグで次戦進出を決めたんだ。それがファンの熱狂的な後押しによるものであったことは、疑いようがない。だからこそ、すべてのファンが僕たちとともにいることを頼みたいんだ。僕たちは残りの10試合に団結して臨まなければならない」

チームのキャプテンの一人であるアグエロは、自身がアトレティコで多くの経験を積んだと語った。

「ここ数年で、僕はピッチ内外の様々なことを覚えた。これまでの人生で起こったことは、すべてが僕の成長の糧となったんだ。ここに来た時はまだ子供だったけど、様々な経験を重ねることができた。だからこそチームメートは、僕をカピタンの一人に選んでくれたんだ。そのことには本当に満足している。カピタンという役割をアントニオ(・ロペス)とディエゴ(・フォルラン)と分かち合えることは誇り高い。どんな選手だって、チームの腕章をつけることを望んでいるはずだからね。僕たち3人のカピタンは、前に進むためにグループの責任を背負わなければいけないんだ」

アグエロはアルメリア戦の2ゴールで、アトレティコでの得点記録を92ゴール(アトレティコ公式調べ、『マルカ』は91ゴールと報道)に伸ばし、フェルナンド・トーレスの保持する記録を1ゴール上回った。アルヘンティーノは記録には執着していないことを主張した上で、トーレスと比較される選手となったことには満足感を表した。

「僕はいつだってチームのためにプレーしている。ゴールを決めるが好きなのは、それがチームの助けとなるからだ。記録を達成することは別に意識していない。ただ、フェルナンドのようなクラブの歴史的選手と同じ場所に立てることは誇らしい。彼とは1年間だけプレーしたけど、本当に特別な時間だった。アルゼンチンにいた頃も“エル・ニーニョ”トーレスのことはずいぶんと耳にしたからね」

今季、ディエゴ・フォルランとアグエロの2トップはあまりゴールを記録できていない。クンは、そのことにファンが不満を持つのが当たり前であるという見解を示した。

「人々はフォルランと僕のゴールを見ることに慣れてしまっている。僕たちがゴールを決められず、人々が何があったと心配するのは普通のことだよ。だけど、フットボールとはこういうものなんだ。ディエゴも僕もゴールを決めるために最大限のことをしている。そして、ディエゴはこれまで毎シーズン15ゴール以上を決めてきたんだ。僕たちはいつだってチームを助けるためにゴールを決めたいと思っている。でも、そうできなかった場合にひんしゅくを買うのは当たり前のことだ。僕たちが望んでいるのは、グループとして好調であることだ」

最後に、ファンとチームが一つになる重要性を再び説いた。

「レアル・マドリー、また対戦が残っているライバルを相手に、僕たちがピッチですべてを出し尽くすつもりだと、ファンには分かっていてほしい。もし1試合を落としたとしても、下を向く必要はない。すぐに次の試合が控えているんだからね。僕たちはファンからの支持を守り続ける必要がある。さっきも言った通り、それは必要不可欠なものなんだ。その逆は、僕たちにとって大きな障害となることを意味してしまう」

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