アトレティコがスーパーカップ制覇

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モナコのスタッド・ルイ2世で行われたUEFAスーパーカップでは、クラブ・アトレティコ・マドリーがFCインテル・ミラノに2-0で快勝し、欧州新シーズンの開幕に先駆けてタイトルを手に入れた。

両チームが公式戦で初めて顔を合わせた今回の大一番、UEFAヨーロッパリーグ王者のアトレティコは、ホセ・アントニオ・レジェスとセルヒオ・アグエロが後半にネットを揺らし、UEFAチャンピオンズリーグの覇者インテルを撃破した。

リバプールFCの指揮官として臨んだ昨季のUELでは、準決勝でアトレティコに屈したインテルのラファエル・ベニテス監督。今回はインテルを率いて再びアトレティコに挑んだが、最後に笑ったのはまたしてもキケ・サンチェス・フローレス監督だった。インテルは終盤、UEFA年間最優秀クラブ選手賞を受賞したディエゴ・ミリートがPKのチャンスを迎えたものの、アトレティコの守護神ダビド・デ・ヘアの見事なセーブに得点を阻まれた。

インテルのベニテス監督は、ジョゼ・モウリーニョ前監督の下でFCバイエルン・ミュンヘンを下したUCL決勝の先発メンバーから1人だけ変更。ゴラン・パンデフに代えてデヤン・スタンコビッチをピッチに送り出した。すると序盤はインテルがペースを握り、ベスレイ・スナイデルとミリートがアトレティコのゴールを脅かす。

一方のアトレティコも、今夏新加入のディエゴ・ゴディン以外、フラムFCを退けたUEL決勝のメンバーを先発に起用してきた。そして、そのフラム戦で2得点のディエゴ・フォルラン、そしてシモンといったおなじみの面々が、インテルのゴール前で輝きを放つ。

とはいえ、前半は両チームとも辛抱の展開が続き、それぞれの守備にスポットライトが当たる。インテルは28分に決定的なチャンスを迎えたが、スナイデルのクロスにフリーで合わせたワルテル・サムエルのヘディングシュートはゴール上へ。続いてサミュエル・エトーの強烈なシュートがゴール横に外れた。

息詰まる展開となった前半、サポーターからより大きな声援を受けていたアトレティコは、31分に先制していてもおかしくない場面を迎えた。しかし、レジェスの絶妙なパスを受けたアグエロは、ペナルティーエリア内からフリーで放ったシュートをゴール横へ外してしまう。この22歳のアルゼンチン代表FWは、シモンのお膳立てから41分に迎えたチャンスでも枠をとらえきれなかった。

アトレティコは後半もチャンスの質でインテルを上回り、59分には再びゴールを強襲する。だが、フォルランを基点としたカウンターからレジェスが放ったシュートは、インテルのGKジュリオ・セザールが見事に指先で阻止した。

しかし、試合の均衡が破れたのはその直後だった。62分、レジェスはマイコンを抜き去ると、丁寧にコントロールされたシュートをセザールの右に流し込む。ブラジル代表GKの手に当たったボールがゴールに吸い込まれると、アトレティコのサポーターは歓喜を爆発させた。

インテルは効果的な攻撃を繰り出すことができなくなり、75分に迎えた久々のチャンスにも、エトーのヘディングシュートはクロスバーの上へ。すると83分、アトレティコは再びシモンがフリーで抜け出し、左サイドから中央に折り返したボールをアグエロがシュート。勝利を決定づける2点目が決まった。

インテルは終了間際、パンデフがペナルティーエリア内でラウール・ガルシアに倒され、PKを獲得する。しかし、ミリートのシュートはデ・ヘアにはじき出され、一矢を報いることもできずに試合終了の笛を聴くことになった。

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