シモンの同点弾がアトレティコを救う

この記事は約3分で読めます。

クラブ・アトレティコ・マドリーは、シモンが後半に決めた同点ゴールでアポエルFCとのUEFAチャンピオンズリーグの一戦を引き分けに持ち込むことに成功。グループDでの勝ち点1差を保ってUEFAヨーロッパリーグ出場に前進した。

勝ち点1差で最終節へ
ニコシアで行われた試合ではホームのキプロス王者が序盤から攻勢に出て、5分にネナド・ミロサブリェビッチが至近距離から決めて先制。しかし、反撃に転じたアウェーチームは、後半半ばに生まれたシモンの同点ゴールにより勝ち点1を確保した。この結果、アトレティコは勝ち点を3としてFCポルトを迎え撃つ第6節に臨む。一方、勝ち点2のアポエルは、首位通過を決めているチェルシーFCの本拠地に乗り込むことになる。

ミロサブリェビッチの先制点
ホームのアポエルは満員の大観衆の後押しを受け、完璧なスタートを切った。ネクタリオス・アレクサンドルが左サイドのスペースへ抜け出し、ゴール前に低いクロスを供給。動きの止まっていたアトレティコの守備陣はこれをクリアできず、ミロサブリェビッチが至近距離から押し込んだ。早くもリードしたアポエルだが、その後は前半終了まで得点機をつくれない。逆に同点ゴールを狙うアトレティコが攻勢を強め、セルヒオ・アグエロとディエゴ・フォルランが前線で絶えずアポエルの守備陣を脅かした。フォルランには14分に同点にするビッグチャンスが訪れるも、そのシュートはGKディオニシス・ヒオティスに難なくセーブされた。

チャンスを生かせず
続いてアグエロが2度好機を迎えるが、いずれも得点にはつながらない。至近距離からのフィニッシュはゴール横へそれ、ループシュートを狙うもボールはヒオティスの正面へ飛んだ。ヒオティスはクレベル・サンタナのミドルシュートも1度はじいてからキャッチ。一方、反対のゴール前ではワントップのミロサブリェビッチがアトレティコの4バックを引き続き警戒させていたが、アポエルはラストパスを通せず、セルヒオ・アセンホが守るゴールをほとんど脅かせなかった。

アトレティコが攻める
後半に入っても流れは変わらず、アトレティコが中盤を支配。シモン、アグエロ、フォルランの3人を中心に攻め立てた。シモンが入れた低いクロスをヒオティスが辛うじてクリアすると、こぼれ球にホセ・マヌエル・フラドが詰めようとしたがマリオス・エリアが慌ててクリア。さらにフラドとファニートが遠めから狙うも、シュートはそれぞれ上と横へ抜けた。アウェーチームがプレッシャーを高める中、アポエルにも追加点のチャンスが訪れる。しかし、エリオ・ピントのパスに抜け出たキプロス代表アレクサンドルは、アルバロ・ドミンゲスに寄せられ、シュートをうまく合わせられなかった。

シモンの同点ゴール
相手を突き放せなかったアポエルにとって悔やまれることに、62分にアトレティコが待望の同点ゴールを奪う。奮闘していたアグエロが右サイドを駆け上がり、カーブをかけたクロスを供給。ヒオティスはこれを何とかはじいたが、シモンがこぼれてきたボールをゴールにたたき込んだ。追いつかれたアポエルのイバン・ヨバノビッチ監督は攻勢を強めるべく、すぐさまマリオ・ブレシュカとマルチン・ジェフワコフを投入。しかし、キプロス王者はクロスの精度が低く、アトレティコの最終ラインを破れないままだった。

堅い守備
同点としたアトレティコは勢いに乗り、86分には途中出場のマキシ・ロドリゲスに勝ち越し点のチャンスが訪れる。しかし、ペナルティーエリア内からの一撃はヒオティスにブロックされ、リバウンドもクリストス・コンティスにクリアされた。アポエルが決勝点を狙ってかけた最後の攻勢も相手の堅い守備にはね返され、試合はアトレティコの狙い通り引き分けに終わった。

コメント