目標をUEFAヨーロッパリーグ出場へ

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UEFAチャンピオンズリーグ・グループDでは、チェルシーFCがクラブ・アトレティコ・マドリーと引き分け、2試合を残して決勝トーナメント進出を確定させた。アトレティコはセルヒオ・アグエロが2本の鮮やかなゴールを決めるなど善戦したものの、チェルシーにはディディエ・ドログバの2得点で十分だった。

終盤の応酬
アトレティコは2週間前、敵地スタンフォード・ブリッジでの対戦で大敗を喫したが、この日はキケ・サンチェス・フローレス新監督の下、見違えるようなパフォーマンスを披露。66分にはアグエロのボレーで先制した。一旦はリードを許したチェルシーだが、残り8分にドログバのゴールで追いつくと、その6分後には逆転に成功。アトレティコも粘り、アグエロの見事なFKで試合を引き分けに持ち込む。しかし、グループのもう1試合ではFCポルトがアポエルFCを下して決勝トーナメント進出を確定。グループ突破の望みを絶たれたアトレティコは、UEFAヨーロッパリーグ出場権の得られる3位の座をアポエルと争うことになった。

積極的な立ち上がり
UEFAチャンピオンズリーグ生き残りをかけて必勝を期すアトレティコ。素早く正確なパス回しで序盤のペースをつかむと、ウルグアイ代表FWディエゴ・フォルランが最初の決定的チャンスを迎えたが、左足のロングシュートは枠の外へ。チェルシーも反撃し、相手守備のミスからマイケル・エッシェン、ドログバへとボールが渡る。だが、シュートはGKセルヒオ・アセンホの守るゴールを横切って外れた。

抑え気味の展開
アトレティコのキケ・フローレス監督は、マキシ・ロドリゲスとアグエロをベンチスタートさせ、ホセ・アントニオ・レジェスを先発で起用。精力的な動きを見せたこの26歳のウインガーは、カーブがかったシュートでチェルシーゴールに襲い掛かったが、これはGKペトル・チェフが危なげなくクリアした。レジェスはさらに、絶妙なヒールパスでクレベル・サンタナのシュートチャンスを演出したものの、ペナルティーエリア外からのシュートはバーの上に。一方、17得点無失点で第4節を迎えたカルロ・アンチェロッティ監督率いるチェルシーは、カウンターで相手ゴールに迫る。前半最後のチャンスには、フランク・ランパードが際どいシュートを放つもゴールを割れず、0-0でハーフタイムを迎えた。

惜しいチャンス
後半になると、3試合の出場停止が明けて今季UEFAチャンピオンズリーグ初出場を果たしたドログバが、ゴールへの意欲を前面に押し出していく。直接FKでゴールを狙ったが、これはGKアセンホが指先で弾き、ポストに当たって外れた。後半立ち上がりのリズムが悪いと感じたアトレティコのフローレス監督はすかさず動き、アグエロを投入。アルゼンチン人FWはピッチに立つとすぐに存在感を示し、チェルシー守備陣を悩ませ始める。

交代策が的中
66分、21歳のアグエロは、さっそくフローレス監督の期待に応えた。アントニオ・ロペスの左クロスに対応したジョン・テリーの中途半端なクリアに鋭く反応。ボレーシュートをゴール上隅に叩き込み、アトレティコにグループリーグ初得点をもたらした。チャンピオンズリーグで今季初失点を喫したチェルシーもカウンターで応戦し、ドログバがシュートを狙うが、勢いは完全にアトレティコに傾く。すぐさま追加点のチャンスを迎え、シモンがゴール前のアグエロにセンタリングを上げるが、タイミングが合わなかった。

ドログバの2ゴール
しかし、次のゴールを奪ったのはチェルシーだった。82分、フローラン・マルダのセンタリングから、ドログバがヘディングでネットを揺らす。コートジボワール代表ストライカーはその6分後にもファニートのミスから2点目を奪い、巻き返しにかけるホームチームの最後の望みを断ち切った。アトレティコは終盤にアグエロが直接FKを決め、試合を引き分けに持ち込んだが、チェルシーの決勝トーナメント進出を阻むには至らず。目標をUEFAヨーロッパリーグ出場に切り替えることになった。

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