現実的な目標を掲げるレシーノ監督

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アベル・レシーノ監督は、クラブ・アトレティコ・マドリーの監督になった者は誰もが、過剰とも言えるほど、とてつもなく大きな期待を背負わされることを承知している。

重圧
欧州でもとりわけ賑やかで熱狂的なファンを持っているアトレティコだが、それは刺激的なサッカー、途切れのない献身的なプレー、そして国内でも欧州でも全力で栄冠を狙っていくことを常に要求されているのと同義でもある。そんなクラブであれば、リーガで不安定な試合が続き、UEFAチャンピオンズリーグでもパナシナイコスFCとの予選で見せた勢いを本大会に持ち込めなかったことですら、世間からのプレッシャーを多少増やしたにすぎないと言えよう。

ポルトとの再戦
今季のチャンピオンズリーグにおいて、レシーノ監督は、アトレティコに大会を最後まで勝ち抜ける力はまだ備わっていないと認めつつも、チームがその攻撃力をチェルシーFCとの試合にぶつけること、そしてまずは30日の相手、FCポルトにリベンジを果たすことを楽しみにしている。「昨季着任してすぐ、決勝トーナメントでポルトに引き分け、非常に難しい状況に直面した」と、2月にチームの指揮を引き継いだ49歳は言う。「2試合とも引き分けだったが、ポルトがアウェーゴール差で勝ち抜けた。それでもうちは無敗でチャンピオンズリーグの戦いを終えるという、立派な戦績を残している」

相手の強さ
第1節はスペインでアポエルFCと0-0でスコアレスドローに終わったアトレティコ。一方のポルトは、敵地でチェルシーに0-1と敗れている。「ポルトは屈強な選手がそろった強いチームだが、彼らとは相性がいい」とレシーノ監督は続ける。「ルチョやリサンドロといった選手が去っても、依然としてよく機能している。また彼らと戦えるのはうれしいが、単純に負かせる相手ではないのも事実だ。私のチームに関して言えば、チャンピオンズリーグの決勝にまで進める力があるのかどうか、まだ分からない。資金が豊富なビッククラブが幾つも参加しているからだ。それでもアトレティコは欧州の大会に出場し、成長と発展を続けていかなければならない」

優勝候補
アトレティコが1974年の欧州チャンピオンズカップ決勝進出以来、再び欧州制覇に近づく可能性については、控えめに見積もったレシーノ監督。その一方で、来年5月22日にマドリードのサンチャゴ・ベルナベウで行われる決勝に関しては、すでに候補者リストを持っているようだ。「個人的には、やはりFCバルセロナが有力だと思う」とレシーノ監督。「簡単にはいかないだろうが、持てる力を発揮し、選手がケガをしなければ、彼らを倒すのは難しい。昨季は3冠を達成したのでプレッシャーもあるはずだが、それでも最有力候補であることは変わらない。チェルシーも非常に強いし、レアル・マドリーも新加入選手たちがうまく機能すれば、強力なライバルになりうるだろう。(ジョゼ・)モウリーニョ監督のインテル・ミラノもチェルシーとプレースタイルが似ているので可能性はある。そして大会の常連であるマンチェスター・ユナイテッド。この5チームが今のヨーロッパでは最強だ」

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