ポルトが逃げ切りベスト8に名乗り

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ポルトで行われた試合は0-0の引き分けに終わり、FCポルトが優勝トロフィーを獲得した2003-04シーズン以来となる準々決勝進出を果たした。クラブ・アトレティコ・マドリーは、緩慢な守備による第1戦での失点が響き、アウェーゴール差で涙をのんだ。

試合を支配したポルト
最終的には、ビセンテ・カルデロンで2-2と引き分けた2週間前の第1戦でリサンドロが奪った2本のアウェーゴールが勝敗を分けたが、第2戦もそれ以上にゴールが生まれてもおかしくない展開だった。試合は、開始直後からポルトのペースで進んでいく。いきなりゴール枠をたたく惜しい場面をつくったブルーノ・アルベスを皮切りに、ポルトの選手が次々と相手ゴールに迫る。アトレティコも攻撃を仕掛けるが、主導権を奪い返すには至らず、終始劣勢を強いられた。0-0の引き分けに終わったのは、ひとえにアトレティコGKレオ・フランコの好守とポルトの再三の逸機によるものだった。

積極的な攻撃
ポルトのジェズアルド・フェレイラ監督は試合前、本拠地エスタディオ・ド・ドラゴンでは攻撃こそ最大の防御になるとする考えを示したが、その格言が真実ならば、序盤のポルトの防御は磐石そのものだった。開始から2分も経たないうちに、ルチョのFKにロランドがヘッドで合わせゴールを襲い、攻撃姿勢を鮮明にしたポルトは、続いてフッキの鮮やかなサイドチェンジからリサンドロがゴールに近づくが、シュートは相手に当たってそれた。さらに、ラウール・メイレレスがロングシュートを狙うが、ボールは相手DFを直撃し、GKフランコの腕の中に収まった。

一方的な展開
これを受けるロヒブランコス(アトレティコの愛称)は、勝ち上がりのためには少なくとも1点が必要だったが、自陣にくぎ付けにされ、なかなかチャンスをつくれない。一方、ポルトの波状攻撃はその後も続き、アルベスの鋭く曲がるFKがクロスバーをかすめた。すると15分、ようやくアトレティコの攻撃陣も目覚め、前線に攻め込んだルイス・ペレアが初のシュートを放つ。だが、これはGKエウトンに難なくセーブされた。

アトレティコの反撃
徐々に攻めの形が見え始めたアトレティコは、フェルナンドの強烈なボレーをGKフランコが防いだ直後、カウンターから先制のチャンスをつくる。前線でボールを持ったセルヒオ・アグエロが右SBクリスティアン・サプナルをかわし、逆サイドに振ると、マキシ・ロドリゲスが走り込んだが、わずかに合わせられなかった。このあたりから攻撃のリズムをつかんだアトレティコは、前半の立ち上がりとは裏腹に、後半は開始から攻勢に出る。54分には、爆発力に期待して、アベル・レシーノ監督がディエゴ・フォルランを投入する策に出た。

速いテンポ
それでも、ゴールの雰囲気を漂わせていたのは、常にポルトの方だった。リサンドロが決定的な場面をつくるが、シュートはGKフランコが辛くもはじき出し、こぼれ球を狙うルチョにボールを渡さない。続いてフッキがゴールに限りなく近づいたが、シュートはトマシュ・ウイファルシが間一髪クリアした。アトレティコには思い切って攻めるしか選択肢がなかったが、それが逆にポルトの攻撃を呼び込む結果になっていった。しかし、GKフランコがロランドの強烈なヘディングシュートを好セーブするなど、ゴールを死守。クロスバーをかすめたフッキのシュートがCKにつながった後も、ブラジル人FWフッキのグラウンダーのクロスをブロックし、ゴール前で待っていたリサンドロにチャンスを与えなかった。だが、背番号25をつけるアトレティコの守護神も、さすがに終盤には力尽き、ゴール前でリサンドロにかわされた。ところが、流し込むだけのシュートはポストに当たってゴールにはならなかった。ただし、どちらにしても、ポルトの勝ち抜けに変わりはなかった。

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