粘るポルトが2度追いつく

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スペインの首都マドリードで24日に行われた決勝トーナメント1回戦第1戦は、アウェーのFCポルトがクラブ・アトレティコ・マドリーに2度のリードを許しながらも、その都度追いつき、貴重な引き分けを手にした。2得点と活躍したポルトのリザンドロは、今季のUEFAチャンピオンズリーグでの得点数を6に伸ばした。

エウトンのミス

ホームのアトレティコは開始早々の3分に、マキシ・ロドリゲスの得点で先制する最高のスタートを切ったが、その後はポルトが圧倒的に支配。前半半ばには、その前にオフサイドでゴールを無効にされたリサンドロが同点とする。ポルトはその後、ハーフタイム直前にGKエウトンのミスでディエゴ・フォルランに勝ち越しゴールを許したものの、リサンドロが再びゴールを決めて試合を引き分けに持ち込んだ。

序盤に失点
2週間後にホームで迎える第2戦に向けて、ポルトが奪ったふたつのアウェーゴールがものをいうかもしれない。だがこの日の試合前には、直前練習でDFフシレが負傷するなど、ツキに見放されているように思われた。フシレの代役として、右SBには急きょクリスティアン・サプナルが入ったが、ポルトが序盤苦しんだのは左サイドだった。開始3分、この日UEFAチャンピオンズリーグにデビューした左SBのシソコが、中に入りすぎてセルヒオ・アグエロのパスを通させてしまう。これに走り込んだマキシ・ロドリゲスが、今季大会3得点目となるゴールを叩き込み、アトレティコが先制した。

ポルトの反撃
ポルトは相手より先に先制するチャンスをつかみながら、クリスティアン・ロドリゲスのシュートをGKレオ・フランコにブロックされていた。だが、先制された後も気持ちを切らさず攻め続け、10分にはフッキがクロスバーすれすれの惜しいシュートを放った。さらに18分には、ゴールネットを揺らしたリサンドロのヘディングシュートがオフサイドで無効になる不運もあったが、22分、パブロ・イバネスがハイボールの目測を誤ったところをリサンドロが拾い、GKフランコを破るグラウンダーのシュートを決めた。

痛恨の後逸
同点ゴールでさらに勢いに乗ったポルトは、次の1点を狙いにいったが、アトレティコのGKフランコもフッキのシュートを阻止し、名誉を挽回した。しかしこの日のアトレティコは、国内リーグで不振の一因となっている守備陣の乱れが目立った。それでも苦しい時間帯をしのぎきると、前半ロスタイム、フォルランの力のないシュートをポルトのGKエウトンがキャッチしそこないゴール。ポルトの背番号1は申し訳なさそうなジェスチャーをしたが、スタンドの青と白のサポーターたちは彼の名前を合唱して励ました。

面目を保ったシソコ
ジェズアルド・フェレイラ監督率いるポルトは後半、前半同様に積極的に攻め、47分には同点のチャンスをつかむ。CKからリサンドロがヘディングシュートを放ったが、パブロ・イバネスにゴールライン上でクリアされた。ポルトの背番号9はその後も変幻自在の動きでスペースをつくり、アトレティコ守備陣を混乱させた。そして迎えた72分、シソコが左サイドから入れた的確なセンタリングをゴールに流し込み、スコアをタイに戻した。その後、アトレティコに3度目のリードを奪う勢いは残っておらず、2本のアウェーゴールを奪ったポルトがわずかに優位な状況で3月11日の第2戦を迎えることになった。

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