ポルト、ホームで強いアトレティコを警戒

UEFAチャンピオンズリーグで好調を維持し、決勝トーナメントに駒を進めたクラブ・アトレティコ・マドリーは、12年前に喫した決勝トーナメント初戦敗退の再現を避けたいと考えている。

しかしホームのアトレティコは、アーセナルFCを抑えてグループリーグを首位で通過したFCポルトとのイベリア半島対決が、厳しい戦いになることを理解している。

アトレティコとポルトはグループリーグでは共に勝ち点12を獲得した。アトレティコはグループD首位通過の可能性を残して最終節を迎えたが、アウェーでオリンピック・マルセイユと0-0で引き分けた結果、アウェーでPSVアイントホーフェンを下したリバプールFCと勝ち点2差の2位に終わった。

アトレティコは今大会、ホームでの3試合では2勝1分け。今シーズンもビセンテ・カルデロンは相手チームにとって勝つのが難しい場所となっている。1974年に準優勝したアトレティコは、欧州チャンピオンクラブズカップのホーム戦26試合ではわずか3敗しかしておらず、その間19勝4分けの好成績を収めている。前回出場した1996‐97年大会の準々決勝では、アウェーでの第1戦でAFCアヤックスと1-1で引き分けたが、ホームでは2-3で敗れ、敗退した。

アトレティコは今大会、アウェーでもまずまずの成績を残している。アトレティコはPSVスタディオンでPSVに3-0で快勝した後、リバプールとのアウェー戦を1-1で引き分け、マルセイユでの一戦は無得点で引き分けた。

両チームが公式戦で対戦したのは、1963‐64年のインターシティーズ・フェアーズ・カップ1回戦での1回のみ。ホームで2-1の勝利を収めたアトレティコが、ポルトガルでの試合をスコアレスドローに持ち込み、勝ち上がった。アトレティコはUEFA主催のクラブ大会でのポルトガル勢とのホーム戦では、わずか2勝(共にUEFAカップでの試合)しかしていない。1981‐82年大会の1回戦ではボアビスタFCに3-1で勝利し、1986‐87年大会の2回戦ではビトリアSCを1-0で下した。しかし、アトレティコは2回共アウェー戦で敗れ、敗退した。

ポルトは過去5大会で、グループリーグ突破を逃したのはわずか1回のみ。ただし、過去2シーズンはベスト16で姿を消している。昨シーズン、エスタディオ・ドラゴンで行われたFCシャルケ04との第2戦ではPK戦の末、1-4(2試合合計1-1)で敗北。その前の年は、2試合合計2-3でチェルシーFCに敗れた。

ポルトガル王者ポルトはホームで行われたグループリーグ最終節でアーセナルFCを2-0で下し、グループGを首位で通過した。ジェズアルド・フェレイラ監督率いるポルトはグループリーグのアウェー戦では、アーセナルに0-4で大敗した後、FCディナモ・キエフとフェネルバフチェSKに2-1で勝利した。ポルトはこの大会でのアウェー戦過去10試合で5勝している。

欧州チャンピオンズカップ2度の優勝経験を誇るポルトは、スペインで行った最後の公式戦では、2003‐04年シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ決勝進出を決めた(決勝ではASモナコFCを下して優勝)。RCデポルティボ・ラ・コルーニャとの準決勝の第1戦を0-0で引き分けたポルトは、アウェーでの第2戦では1-0で勝利した。ポルトはスペインでの過去4試合では、わずか1敗しかしていない。2003‐04年シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ・グループリーグのレアル・マドリーCF戦は1-1で引き分け、2000‐01年シーズンのUEFAカップ3回戦では、RCDエスパニョールを2-0で下した。

しかし、ポルトはその前にスペインで行った8試合では全敗していた。スペインで行った最初の10試合で唯一敗戦を免れたのは、1972‐73年シーズンのUEFAカップ1回戦のFCバルセロナ戦(1-0で勝利)だけ。ポルトはスペイン勢との通算28試合で、8勝3分け17敗。

アトレティコには元ポルトの選手が3人在籍している。マニシェはポルト時代、2004年のUEFAチャンピオンズリーグ優勝と、その前の年のUEFAカップ優勝に貢献した。パウロ・アスンソンは2度にわたってポルトに在籍した。2000/01年シーズンはBチームで36試合に出場し、さらにチームに復帰した2004年から4年間、古巣に在籍した。ユールカス・セイタリディスは2004‐05年シーズン、ポルトの選手としてUEFAチャンピオンズリーグで7試合に出場した。

アトレティコではマニシェ以外に、ルイス・ガルシア(2004‐05年シーズン、リバプールの優勝に貢献)もUEFAチャンピオンズリーグでの優勝経験を持っている。2007年のポルトガル年間最優秀選手、ウィンガーのシモンはスポルティングとSLベンフィカでプレーした経験がある。

グレゴリー・クペはオリンピック・リヨン時代、2003‐04年シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ準々決勝でのポルトとの2試合に出場した。当時マンチェスター・ユナイテッドFCに在籍していたディエゴ・フォルランは、決勝トーナメント1回戦でのポルトとの2試合で出場機会はなかった。