前半に決まったシモンとマキシ・ロドリゲスのゴールで勝利したクラブ・アトレティコ・マドリーが、UEFAチャンピオンズリーグの決勝トーナメント進出を確定。敗れたPSVアイントホーフェンは、グループD最終節でUEFAカップ出場権のかかる3位を目指す。
シモンが大活躍
ロス・ロヒブランコス(アトレティコの愛称)は、シモンのゴールで14分に先制すると、さらにCKからマキシが加点し、30分までに2点のリードを奪った。後半に入ると、突破の可能性を残すには勝つしかないPSVが別のチームのようなプレーを見せ、序盤のダニー・クーフェルマンスのゴールで追いすがる。だがその後は同点ゴールに迫れず、最後までアトレティコの勝利が揺らぐことはなかった。
積極的なセイタリディス
観客のいないビセンテ・カルデロンには異様な雰囲気が漂っていたが、アトレティコの戦いぶりは最後まで安定していた。試合開始後すぐに勢いに乗ったアトレティコは、ユールカス・セイタリディスが積極的な攻め上がりを見せ、先制点の場面も演出した。ギリシャ人右SBがクロスを入れると、対応に慌てたカルロス・サルシドがクリアに失敗し、ヒールパスをシモンに渡してしまう。するとシモンは、難なくGKアンドレアス・イサクソンを破った。さらにアトレティコは、すぐさま追加点を求めていく。マニシェが遠めの位置から狙ったが、少し焦ってしまい、シュートはクロスバーを越えた。
PSVの反撃
だが、ホームのアトレティコは間もなくしてリードを広げる。シモンのクロスに頭で合わせたラウール・ガルシアのシュートは、イサクソンが好セーブで阻止したが、PSVの守護神も、続くCKからのシーンには成す術がなかった。シモンのCKがフランシスコ・ロドリゲスに当たると、そこに詰めたマキシが豪快にネットに突き刺した。対するPSVもすぐに反撃に転じ、リスタートからいきなり1点を返すかと思われる。だが、エディソン・メンデスの低めのシュートは、ヨン・ハイティンガにゴールライン手前でクリアされた。
クーフェルマンスの一撃
後半2分、クーフェルマンスが今季のUEFAチャンピオンズリーグで自身4点目となるゴールを決め、スコアを2‐1とする。右サイドからのメンデスのCKを、ニアポストでダンコ・ラゾビッチが流し、アトレティコがもたついたところを、クーフェルマンスが至近距離からGKグレゴリー・クペを破った。ホームのアトレティコは不意を突かれたが、すぐに主導権を奪い返す。マニシェがロングシュートで狙い、途中出場のフロラン・シナマ・ポンゴーユはイサクソンを煩わせた。一方、アトレティコのゴール前では、バラージュ・ジュジャークがクペを脅かしたものの、反撃もそこまでだった。これでPSVは、第6節でオリンピック・マルセイユと敵地で戦うアトレティコが、自分たちに味方してくれるよう願うことになる。PSVがUEFAカップに回れるグループ3位で終えるには、アイントホーフェンにリバプールFCを迎える試合で、マルセイユより良い結果を出す必要がある。
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