首位対決で挽回を図るアトレティコ

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22日のUEFAチャンピオンズリーグ・グループDの一戦では、クラブ・アトレティコ・マドリーとリバプールFCが対戦する。フェルナンド・トーレスの古巣との対決は実現しなかったが、ラファエル・ベニテス監督を筆頭に多くのスペイン人が在籍するリバプール戦を前に、マドリードは興奮に包まれている。

「警報」
両チームは、ともにグループDの2試合で勝ち点6を獲得しているが、類似点はそれだけだ。リバプールFCは18日のプレミアリーグでウィガン・アスレチックFCを3-2で下し、首位チェルシーFCを追走。マドリードでの一戦にも自信を持って臨む。それに対しアトレティコは、国内リーグで宿敵レアル・マドリーCFに敗れ、3連敗となり、プレッシャーを感じながらこの試合を迎える。

「士気は高い」
「世界のどんなリーグのどんなクラブでも、3連敗もすれば警報が鳴り、いろいろな憶測を呼ぶものだ」とアトレティコのハビエル・アギーレ監督は話した。「こういうことには慣れている。チームの士気もこれまで同様に高い。チャンピオンズリーグはまた別の大会であり、この大会での好調を維持したい。久々の出場だから、もしかしたらチャンピオンズリーグに気持ちが集中しているのかもしれない。また国内リーグでは、相手を熟知しているとの思い込みがあるかもしれない」

故障者が続出
アギーレ監督は「自信に揺らぎはない」と話し、自身の去就に関する質問を一蹴すると、96分のPKで敗れた18日のレアル・マドリー戦からのメンバー変更の検討に着手した。だが、グループDで既に3得点を挙げているFWセルヒオ・アグエロが、21日の練習には参加したものの、「疲労からくる筋肉の痛みで」先発から外れることが確定。アグエロの代役は、元リバプールのFWフローラン・シナマ・ポンゴーユが務める見通しだ。また、パブロ・イバニェスは完調したが、、トマシュ・ウイファルシ、マキシ・ロドリゲスはいずれも太ももの故障で欠場するとみられている。

トーレスが欠場
対するリバプールのベニテス監督も、故障者と無縁ではない。特に、元アトレティコのスター選手トーレスが太ももの裏の故障で遠征に帯同できなかった。「(クラブの)ドクターと話をしたが、これから重要な試合が続くだけに、リバプールに残したほうがいいということで意見が一致した」とベニテス監督は明かした。トーレスに加え、リバプールはCBマルティン・シュクルテル(ひざ)と、SBフィリップ・デゲン(ろっ骨)も欠場する。ただし、ふくらはぎを痛めていたファビオ・アウレリオには出場のめどが立った。

ベニテス監督の帰還
2年前にリバプールに加入したトーレスが、7シーズンを過ごした古巣の本拠地に戻ることはかなわなかったが、マドリードで生まれ、サンチャゴ・ベルナベウ・スタジアムで指導者としての道を歩み出したベニテス監督は今回、帰郷を果たした。48歳の指揮官は、「下手なスペイン語は大目に見て欲しい」と前置きして記者団を笑わせると、「リバプールに行く前は、マドリードが私の街であり、ふるさとだった」と話した。そして、「アトレティコには常に一目置いていた。私の父はアトレティコのサポーターだった」と続けた。しかし、ベニテス監督がそうした感傷に浸り、今回の遠征の目的を見失うことはない。「リバプール・ファンのために勝ちたい。勝ち点3を獲得することだけを考えている。だが、アトレティコがいいプレーをして、サポーターの後押しを受ければ、簡単に倒せる相手ではない」

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