久々に大舞台に登場するアトレティコ

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クラブ・アトレティコ・マドリーがFCシャルケ04を4-0で下し、11季ぶりのUEFAチャンピオンズリーグ・グループリーグ出場を決めた翌日、スペインの日刊紙『エル・パイス』は「楽園に戻るアトレティコ」という見出しを掲げた。シャルケ戦での勝利は同時に、アトレティコのハビエル・アギーレ監督にとっての長年の念願が実現した瞬間だった。

過去の優勝チーム
アトレティコは8月下旬に行われたグループリーグの抽選の結果、16日に初戦を行うPSVアイントホーフェンをはじめ、リバプールFC、オリンピック・マルセイユといずれも過去の優勝チームと同じグループに入った。49歳のメキシコ人指揮官は、欧州最高峰の大会への出場を決めたことで安どしたと打ち明けたが、新たな闘志も示していた。「われわれはホームとアウェーの両方で好調なサッカーができるチーム。とにかく全力で戦う」とuefa.comに語った。「非常に厳しいグループだ。最も経験豊富で、グループ首位通過の有力チームはリバプールだと思う。残る3チームには五分五分のチャンスがある。目標は試合に勝ち、できるだけ多くの勝ち点を積み上げることだ。グループリーグを突破できれば、成功だと思う」

夢の実現
アギーレ監督はアトレティコの監督に就任していなければ、2006-07シーズンのUEFAチャンピオンズリーグに挑戦していた可能性もあった。2005-06シーズンには、CAオサスナをスペイン1部リーグで4位に躍進させ、UEFAチャンピオンズリーグ予選への出場権を獲得していたからだ。結果的に若干の回り道となったが、アトレティコで3シーズン目の今年、UEFAチャンピオンズリーグに満を持して臨むことになる。「この挑戦は私にとってすべてだ。欧州で7年仕事をしてきたが、ついにUEFAチャンピオンズリーグでチームを指揮できる。このレベルに到達したことは、私自身、高い名声と伝統を誇るアトレティコ・マドリーにとっても、大きな意味を持つ」

経験豊富なメンバー
アトレティコには新時代が到来したかのような騒ぎになっているが、新顔の多いチームの経験不足を懸念する声もある。しかし、元メキシコ代表監督が懸念を示すことはない。「確かに過去11年間、チャンピオンズリーグに縁がなかった。だが、チャンピオンズリーグに出場し、優勝した経験のある選手もいる(元FCポルトのマニシェ、元リバプールのルイス・ガルシア)。UEFAカップで経験を積んだ選手もいるし、自分のように(FIFA)ワールドカップに出場した選手すら擁している。私たちには華麗な経歴を持つ素晴らしい選手がそろっている。チームとしても十分にやれると思う」

トーレスの帰還
グループリーグの抽選の結果、リバプールのフェルナンド・トーレスが生まれ育ったアトレティコと対戦することも決まった。アギーレ監督は、かつて指導したトーレスを温かく迎えることを保証した上で、ピッチの上では容赦しないと警告した。「フェルナンドのことは熟知している。最高のサッカーをしようとするだろうが、私たちは相手チームのユニフォームを着ている限り、彼を阻止して、持ち味を発揮させないようにしたい。だが、試合の前後は一緒に話をするだろう。フェルナンドはアトレティコ出身であり、彼の家なのだ」

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