プレーが変わっても、R・マドリーの逆転劇は変わらない。昨シーズンのリーガ優勝トロフィーをラウルが掲げ、お祭りムードの中始まった試合は、いきなりアグエロの先制ゴールで幕を開けた。さっそく過去の苦しみを思い出したR・マドリーファンだったが、今年のチームには去年欠けていた攻撃意欲がある。そしてアトレティコ・マドリー戦に強いラウルが第二の青春を楽しむがごとく同点ゴールを決め、試合は振り出しに戻った。
新顔が多いR・マドリーだが、初舞台を踏んだ選手らは落ち着いてプレーしていた。ドレンテはフットボールの選手というより陸上選手並みのフィジカルでピッチを駆け回る。スナイデルもリーダーシップと質の高いプレーを披露。ペペは時々頭に血が上ってしまうのが難点だが、メツェルダーと共に落ち着いて守備に徹していた。
一方、アトレティコの新加入の中でこれといった活躍をしたのはシモンだけ。それでもセルヒオ・ラモスの執拗なマークに苦しみ、フォルランやラウル・ガルシア、レジェスらにいたっては全くいいところがなかった。
そして前半は、両チームともにセットプレーに弱いことを露呈したまま終わった。全てのゴールチャンスはセットプレーにおける守備のミスから生まれたものの、誰もボールをゴールに突き刺すことはできない。
後半、R・マドリーは故障したカンナバーロに変えてメツェルダーを投入。するとアトレティコが徐々に押しはじめた。ペルニアが決定的チャンスを迎えたが、これはカシージャスに阻まれる。一方のR・マドリーも統制を取り戻し、グティからのフリーキックでスナイデルがゴール。逆転に成功した。
終盤に入るとアトレティコが怒涛の反撃を開始。フォルランのゴールは惜しくもオフサイドで取り消され、アグエロが最後に技ありのループシュートを放ったが、R・マドリーは去年と同じく、カシージャスのスーパーセーブで勝利をものにしている。
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