フェルナンド・トーレス「バルセロナの士気は下がっている」

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フェルナンド・トーレスは17日、日曜に行われるバルセロナ戦では相手の精神的ダメージを生かすことが勝利の鍵であるとの考えを示した。

「ライバルに首位の座を受け渡し、自力では優勝できなくなったことで、バルセロナは少し士気が下がっている。でも彼らのようなチームは、1つの良い試合で調子を取り戻すことが可能だ。前節ベティス戦でもバルセロナはたくさんのチャンスを作った。それが決まっていればこんな話はしなかっただろうね。でも彼らは悪い試合をしてしまい、自力で優勝する権利を失ってしまった。残り試合は僅かであり、優勝の可能性には疑いが向けられ始めた。そんな彼らの精神状態を突くことが出来れば、僕らの勝機は増えるだろう。でも、彼らに自分のプレーをさせてしまえば、僕らにとっては難しい試合になってしまう」。

 それでも彼は、バルセロナの選手達がプレッシャーを感じたり、神経質になったりはしないだろうと考えている。「彼らはこのような立場でプレーすることが当たり前になっている。でも、物事が上手くいかない時は、それが重荷になることも確かさ。ホームの僕らが自分達のサッカーをすることができれば、バルセロナが勝つのは難しくなる。逆に、彼らのリズムで試合をさせてしまったら、とても難しい試合になるだろう」。

 バルセロナと対戦するに当たり、彼はカウンターアタックが重要な要素になることを強調した。「ここ数年、バルセロナに勝った試合はいつもそうだった。相手はボールを支配するチームであり、彼らからボールを奪うのはとても難しい。だから僕らは、少ないカウンターのチャンスを生かさないといけないんだ。攻撃力はあるけれど、ディフェンス時にはたくさんのスペースを相手に与えてしまうのがバルセロナというチーム。そして僕らは、前節ヘタフェ戦のように、スペースがあれば相手を苦しめることができるチームなんだ」。

 また彼は、バルセロナのサイクルが終わったという考えをはっきりと否定した。「バルセロナは、全てを勝ち取った去年から何も変わっていない。若く素晴らしいチームだよ。彼らは前途有望な選手達であり、ピークが過ぎたなんて言うことはできない。調子さえ上がれば、以前と同様の信頼を回復するはずだよ」。

 そして、優勝争いの行方については次の意見を述べた。「いつもバルセロナが優勝候補の筆頭だと見てきた。上位2チーム、それにバレンシアも含めて、残りの試合で最も取りこぼしをしなかったチームが優勝することになると思う。どのチームも難しい相手との試合を残しているからね。差はほとんどないよ。僕にとっては、誰が勝とうが関係ない。自分のチームに集中したいからね。僕らは少しずつ成長している。今シーズンは、UEFAカップの出場権を得ることで一つ歩みを進めることになる。上位のチーム、とりわけセビージャの躍進は羨ましい限りだよ。順調にビッグクラブへの道を歩んでいる彼らは、僕達が模範としなければならないクラブだね」。

アトレティコ・マドリーがバルセロナに勝てば、それはR・マドリーを助けることにつながってしまう。だが、彼にとって重要なのは自分のチームだけである。「ファン、選手、そしてアトレティコに関わる人間全てがアトレティコのことを考え、その他のことは頭の中から追い払わなきゃいけない。ここ数年の僕らは、恐らく他のチームがどうにかしてくれることを待っていたんだと思う。これはチームが抱える問題だった。今は自分達のことを考えるべき時。それができれば、きっと前進することが出来るはずさ」。

 足首の捻挫が治ったばかりの彼は、いまだ軽い痛みを抱えながらも、万全のコンディションで残り4試合に挑むことになる。「残り試合の中で、いずれかのチームが調子を上げてくる。僕らの出来も自分次第であり、良いプレーを続けていれば、UEFAカップの出場権を獲得できると信じている。あと4試合、誰もが負けたくないと思っているだろうね」。

 トーレスは、過去9回のバルセロナ戦で7ゴールを挙げてきた。だが、彼が求めているのはゴールではなくチームの勝利だ。「誰にでも、相性が良い相手、悪い相手がいるもの。バルセロナ戦ではいつも僕だけがゴールを狙ってるわけじゃない。前回の対戦では、アグエロのゴールで引き分けに持ち込んだ。僕らが望むのは勝利であり、その過程は問題じゃないんだ」。

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