‘クン’アグエロの同点弾で、バルサ今年最後の試合を勝利で飾れず

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21日のアトレティコ・マドリー戦でリーガに戻ってきたバルセロナだが、日本での失望を拭い去ることはできなかった。その動きに輝きはなく、レオ・フランコが守るゴールを脅かしたのは、ロナウジーニョの直接FKによるゴールのみで、試合終了のホイッスルが鳴るまでその輝きを覆ってしまった。アトレティコは、リュクサンからの絶妙なスルーパスに見事な反応を見せた‘クン’がこのチャンスを活かし、同点に追いついた。

ここ2シーズン、カンプ・ノウキラーぶりを見せるアトレティコは、カウンター攻撃を中心にフェルナンド・トーレスとアグエロのスピードを活かす戦術できた。試合序盤、パブロとゼ・カストロのCBのコンビネーションに問題があり、エリア外からデコ、イニエスタらにシュートを許してしまう。そして、右SBのセイタリディスが負傷し、前半で交代枠を切ることになるアギーレ監督。不安がつのる。前半唯一のゴールチャンスとなったアントニオ・ロペスの直接FKもバルデスがきっちりセーブ。

バルサの圧倒的なボール支配で試合が進むも、決定的チャンスがないままハーフタイムに向かい始めた40分、エリア正面でイニエスタがファールを受け、バルサがFKのチャンスを得る。ロナウジーニョが得意とする位置から放たれたFKはスピード、角度ともに完璧で、レコ・フランコの届かないコースに突き刺さった。アトレティコの攻撃力を考えた場合、1-0というスコアはバルサの安全圏内とは言えず、さらに追加点を狙うバルサ。しかし、ロナウジーニョからのセンタリングをグジョンセンが合わせることができず、1-0のままハーフタイムへ。

アギーレ監督は、後半開始からサイドのフラードに代えミスタを投入。ガジェッティが攻撃の形を作る。パブロとゼ・カストロのコンビネーションもフィットし、バルサの攻撃をかわした。アトレティコがリズムを掴み始める。そして、リュクサンの絶妙なパスを受けた‘クン’が、電光石火のごとくスピードに乗ってテュラムのマークを振り切り、シュート。これが右隅に決まりアトレティコが同点に追いつく。

疲労とショックが入り交じるバルサは、なり振り構わず勝ちに出ようとした。CKのチャンスにモッタがヘッドで合わせるもバーの上を超える。イライラとまずいプレーが見られ、圧倒的な強さを見せるバルサの姿はそこになかった。両チームとも追加点を奪うことなく1-1で試合は終了した。12月の寒さは、もはや無敵とは感じられないバルサの隅々にまでしみ込んだ。

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