8日のW杯予選、スペインはベルギーを2-0で下し、グループ7における1位通過に望みをつないだ。
この日の主役はフェルナンド・トーレスだった。フェルナンド・トーレスの活躍はルイス・アラゴネス監督の首をつなぎ、瀕死の状態だったスペインを救った。
前半のスペインは、すでに1位通過を諦めているかのような戦いに終始した。この試合より先に行われたセルビア・モンテネグロとリトアニアの試合で、首位のセルビア・モンテネグロが勝利を収めていたからかもしれない。しかし、スペインはグループ2位をキープするためにも絶対勝たなければならなかった。
その状況にあってスペインは、モチベーションの欠如、そしてアイデアの乏しいプレー内容で試合を進めた。特に序盤はベルギーの激しいプレッシャーに苦しみ、全くと言っていいほどチャンスの形を作ることができなかった。中盤のアルベルダはまたしてもゲームメーカーとしての力量不足を露呈し、また彼とコンビを組んだチャビは全てのプレーがワンテンポ遅れた。
試合は後半に入っても前半と同様のリズムで進められた。そこでルイス・アラゴネス監督は大きな賭けに出る。51分、ピッチサイドにはビージャとレジェスが交代出場を待っていた。誰もがそれまで出来の悪かったフェルナンド・トーレスの途中交代を予想した。しかし、同監督はビセンテとホアキンの両翼を下げる策に出た。
危険な賭けに思われたこの采配が見事に的中する。レジェスは交代出場から5分後、この試合のファーストタッチでフェルナンド・トーレスに最高のアシストを送った。フェルナンド・トーレスはダイビング・ボレーでスペインの先制ゴールをもたらした。そしてその3分後には、またしても同じコンビからゴールが生まれる。左サイドを突破したレジェスが中央へ折り返す。これをフェルナンド・トーレスが押し込んでスペインの追加点となった。
試合はその後、ビージャがGKと1対1のチャンスを迎えたがゴールならず。2-0のまま終了した。
これでスペインは12日の最終戦、サンマリノとの試合まで1位通過の望みをつなげた。その12日、首位のセルビア・モンテネグロはホームでボスニア・ヘルツェゴビナと対戦する。
<ベルギー>
プロト、バンデン・ボーア(→デフランドル・61)、フーフケンス、ファン・バイテン、デスシャフト、ファンデルへーゲ、バッフェル(→ヴァラシャク・61)、シモンス、ゴール、ムボ・ムペンザ(→ピエローニ・76)、エミール・ムペンザ
<スペイン>
カシージャス、サルガド、プジョール、マルチェナ、アントニオ・ロペス、ホアキン(→ビージャ・51)、チャビ、アルベルダ、ビセンテ(→レジェス・51)、ラウル、フェルナンド・トーレス(→バラハ・70)
<得点>
0-1 56分 フェルナンド・トーレス
0-2 59分 フェルナンド・トーレス
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