スペイン、セルビアと引き分けプレーオフ行きの危機

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W杯欧州予選グループ7のスペイン対セルビア・モンテネグロの一戦は、スペインが前半に主将ラウルのゴールで先制するも後半に追いつかれ1-1の引き分けに終わった。この首位決戦で勝ち点3を得られなかったスペインはこれで、自力での1位通過が無くなった。

アトレティコ・マドリーのホーム、ビセンテ・カルデロンで行われたこの試合、前半は圧倒的にスペインがペースを握った。サイド攻撃を中心にゲームを支配したスペインは、ボールもワンタッチで小気味よく回してセルビア・モンテネグロを翻弄。間違いなくここ数試合で最高のゲーム運びを見せたスペインだったが、相変らず得点力不足の問題は解決されないままだった。前半にあった多くのチャンスから得点に結びつけたのは、コーナーキックからラウルが頭で合わせた1点のみ。シャビ・アロンソのFKはポストを叩き、フェルナンド・トーレスのヘディングシュートはゴールの枠をわずかに外れた。

前半19分に最初のCKのチャンスからラウルが先制した後も、攻めの姿勢を崩さなかったスペインは、再びラウールが決定的なヘディングシュートでセルビアゴールを脅かすも、シュートはGKイェブリッチとポストに阻まれ得点ならず。押せ押せムードの前半は最少リードの1-0で折り返した。

後半、セルビア・モンテネグロは2,02cmの長身FWジギッチを投入し、ロングボールを多用した空中戦に挑む。しかし、前半同様ボールを支配し続けるスペインは、セルビア・モンテネグロに決定機を与えることなく試合を進めた。セルビアの得点はそのような展開の中、カシージャスのミスから生まれた。後半23分、長身ジギッチの頭めがけて放たれたロングボールをGKカシージャスがキャッチミス。これをスタンコビッチに拾われ、最後はゴール前でケズマンに合わされ押し込まれた。

これでゴールを奪うしかなくなったスペインは、がむしゃらに相手ゴールに迫ったものの得点は奪えず。逆にセルビアにあわや逆転ゴールかという場面を与えたが、ケズマンのシュートはわずかにポストの右に逸れた。

結局試合は1-1のままタイムアップ。スペインは首位攻防戦を引き分けで終えたことにより、2位でプレーオフにまわる可能性が強くなり、1位通過のためには今後のアウェーでのベルギー戦とサン・マリノ戦で連勝して、セルビア・モンテネグロの取りこぼしを期待するしかない状況に追い込まれた。

<スペイン>
カシージャス、サルガド、プジョール、マルチェナ、デル・オルノ、ホアキン(→・65)、シャビ・アロンソ、チャビ、ビセンテ(→ルケ・75)、ラウール、(→タムード・53)

<セルビア・モンテネグロ>
イェブリッチ、ガブランチッチ、ビディッチ、クルスタイッチ、ドラグティノビッチ、コロマン(→マリッチ・84)、ドゥリャイ、、ジョルジェビッチ、イリッチ(→ジギッチ・46)(→コバチェビッチ・90)、ケズマン

<得点>
1-0 19分 ラウール (スペイン)
1-1 68分 ケズマン (セルビア・モンテネグロ)

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