U-21ヨーロッパ選手権予選、スペイン代表対セルビア・モンテネグロ代表の試合が6日、マドリー近郊の町アランフェスで行われた。両国A代表による2006年ワールドカップ予選の大一番を翌日に控えていることもあり、地元スペインでも注目を集めたこの試合。レアル・マドリーのスポーツディレクター、アリゴ・サッキ氏や元ユーゴスラビア代表のミヤトビッチ氏らも観戦に訪れた。
試合の主導権を握ったのはスペイン。所属クラブのトップチームで活躍する選手をそろえたスペインは、前半45分の大半をセルビア・モンテネグロ陣内でプレーした。特にアトレティコ・マドリーで守備的MFとして活躍するガビは、トップ下のイニエスタ(バルセロナ)と絡んで多くのチャンスを演出した。18分、20分、30分、そして32分と立て続けにシュートを放つ場面を得たスペインだったが、すべてGKの正面でゴールならず。しかし、スペインの圧倒的な攻撃を受けたセルビア・モンテネグロは、前半34分にMFトドロビッチがこの日2枚目のイエローカードを受けて退場となった。
後半に入っても、スペインのボール支配率は圧倒的だったが、10人になったセルビア・モンテネグロもゴール前に強固な壁を築き、スペインの攻撃をギリギリのところで阻止し続ける。スタジアムには、スペインのゴールが生まれるのは難しいという雰囲気が立ち込め始める。しかし後半23分、イニエスタがセルビア・モンテネグロのペナルティーエリア内でボールをキープすると、一気に駆け上がってくるスペイン攻撃陣のプレッシャーに圧倒されたのか、DFネナド・ミリヤシュが、たまらずイニエスタの足を引っ掛けてしまう。スペインはPKを獲得し、イニエスタが自らきっちりと決めて先制ゴールを挙げた。
リードしたことでプレーに余裕の出たスペインは、さらにセルビア・モンテネグロゴールを攻め立てる。そして迎えた後半34分、中盤からボールを回して左サイドへと素早く展開したスペインは、慌ててサイドにプレスをかけにいくセルビア・モンテネグロ守備陣をあざ笑うかのように再び中央へボールをリターン。そこに走り込んだイニエスタがダイレクトでシュートを放ち、ゴール右隅に突き刺して2-0で試合を終えた。
試合後、U-21スペイン代表のガビは「難しい試合に勝つことができてよかった。明日の試合(A代表)も、今日のようにスペイン代表が勝ってくれることを期待したい。セルビアはケズマンもいるし、本当に手ごわいチームだ。でも、今日のような展開で最終的にはスペインが勝ってドイツに行くことができるだろう。明日はスタジアムに観戦に行って、1人のサポーターとして代表を応援したいと思う」と語った。
アトレティコ・マドリーのスタジアム、ビセンテ・カルデロンで7日に行われるスペイン代表対セルビア・モンテネグロ代表戦。ガビはプレーし慣れたスタジアムに、サポーターとして駆けつけるようだ。A代表入りも期待されるガビとしては、是が非でもスペイン代表に勝利してもらい、自身がワールドカップでプレーするチャンスを残してもらいたいところだろう。
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