アトレティコ・マドリー、“驚きの夜”を乗り切る

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27日(現地時間)に一斉に行われたスペイン国王杯。バルセロナ、バレンシア、エスパニョル、そしてサラゴサといった一部リーグのチームが次々と敗退する“驚きの夜”にアトレティコ・マドリーはセグンダBのオーレンセ相手に危なげなく勝利した。

 アトレティコのフェランド監督はこの日、右サイドハーフとしてイバガサを起用した。本来はトップ下のポジションを主戦場とするイバガサであるが、“右サイドハーフがいない”というチーム事情のため、この日は右サイドハーフとしてプレーした。

 そして、この起用が当たる。ここ最近のアトレティコは両サイドに起点を作れないために突破をしかける場所が中央に片寄り、自然と相手守備陣が守りやすい状況を作り出していた。だがこの日は、キープ力と突破力、そして類稀なパスセンスを併せ持つイバガサが右サイドに入ったことで、アトレティコは右サイドから攻撃のリズムを作り出した。

 オーレンセ守備陣はよく統率された守備陣を持ったチームであった。だが、右サイドのイバガサにボールが渡りオーレンセ守備陣がそこにプレスをかけにいくと、イバガサの広い視野を生かした素早いパスが彼らのプレスを無意味なものにしてしまった。

 結局、アトレティコは4分にフェルナンド・トーレス、42分にサルバ、そして54分にナノがゴールを決めて、3-0という結果で“驚きの夜”を切り抜けた。

 今週末にはバレンシアのホームに乗り込むアトレティコ。近頃、リズムを完全に崩している王者バレンシアを相手にアウエーでの勝利も夢ではない。そんなアトレティコサポーターの声が聞こえてきそうである。

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