1a Divsion. Jornada 23

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0-0


Atlético de Madrid
Leo Franco;
Molinero, Perea, Pablo Ibáñez, Antonio López;
Gronkjaer, Luccin, Ibagaza, Colsa (Núñez, m. 35), Jorge (Salva, m. 54);
Fernando Torres.

Levante
Mora;
Pinillos, Culebras, Alexis, Jesule;
Ettien, Tito (Celestini, m. 82), Rivera, Camacho, Nacho (Juanma, m. 37);
Congo (Manchev, m. 66).


Atlético de Madrid: Perea (m. 26), Molinero(m. 55)
Levante: Congo (m. 65), Manchev (m. 86) y Rivera (m. 87).

Levante: Culebras (m.3 y 17)

Árbitro: César Múñiz
Vicente Calderón


13日、アトレティコ・マドリーはホームにレバンテを迎え、第23節を戦った。
 前節、ホームで無敵を誇っていたバルセロナを2-0と下したアトレティコ。あの勝利によって得た勢いで、レバンテをホームで一蹴することを期待した多くのサポーターによってスタジアムはほぼ満員に膨れ上がった。

 試合開始からアトレティコは、サポーターの期待通りにレバンテ陣内へと攻め込んだ。前節のバルセロナ戦の勝利は大きな自信になっているようで、ボールを奪ってから周囲の選手が動き出す勢いが以前よりも増し、通るか通らないかというギリギリのスペースへ迷いなくパスが放たれていく。さらに、バルセロナ戦、代表戦とゴールを挙げてきたF・トーレスは素晴らしいボールコントロールでレバンテ守備陣を翻弄する。そして、前半17分にはレバンテのCBクレブラスがF・トーレスを倒し、この日2枚目のイエローカードをもらい、早々に退場する。それまでも試合の主導権を握っていたアトレティコがさらに数的有利になったことで、アトレティコに先制点が生まれるのは時間の問題かと思われた。

 しかし、クレブラスの退場が試合を思わぬ方向へと導くこととなる。1人少なくなったレバンテはそれまで3人で構成していたセンターハーフからカマーチョをCBに下げて4-4-1の布陣に切り替える。攻撃は二の次にして、守備に専念したレバンテはアトレティコの前線の選手たちにぴったりと張り付き、アトレティコが攻撃するためのスペースをきれいに埋め尽くす。
 前線のスペースを消されたアトレティコは、守備的MFコルサやトップ下のイバガサが最前線のF・トーレスや両サイドハーフの選手とのポジションチェンジによって守りに徹したレバンテ守備陣に揺さぶりをかけようと試みる。この動きは徐々に奏功し始め、前半33分には後方からレバンテペナルティーエリア内に走りこんできたコルサがあわやというボレーシュートを放つ場面も見られた。

 しかし前半34分、アトレティコ監督フェランドは、この日アトレティコの4-5-1の布陣の中でルクサンとともに中盤の底に入っていたコルサに代えて、左サイドハーフの選手であるヌニェスを投入する。それまで、アトレティコの分厚い中盤の一角を担っていたコルサの交代にスタジアムは驚きの声を上げるとともに、交代を命じたフェランド監督に容赦ない野次を浴びせた。そして、皮肉なことにこの交代に怒りの声を上げたアトレティコサポーターが正しかったことが証明されるようにアトレティコは攻め手を欠いてゆく。

 後半に入ると、アトレティコはボールを持ちながらもまったくシュートを打てなくなった。コルサの交代によって、トップ下の位置からややポジションを下げたイバガサがボールを持っても、その前方の選手たちはレバンテ守備陣に包囲されていてまったくパスコースがない。さらに、アトレティコが後半9分にホルへに代えてサルバを投入したことで、アトレティコの前線は左からヌニェス、F・トーレス、サルバ、グロンケアと4人の選手が並ぶこととなり、彼らに自由を与えないために引き切ったレバンテ守備陣とともに、自らの攻撃のためのスペースがつぶれてしまうこととなった。
 密集地帯となったレバンテペナルティーエリア前。アトレティコ攻撃陣が無きに等しいスペースでボールを操ることは難しく、パスミス、ドリブルミスが繰り返され、自陣で守備をするレバンテは元より、敵陣でボールを持ち続けるアトレティコからもゴールの予感が失われたまま試合は進んでいった。そして大ブーイングの中、試合終了の笛は吹かれた。

 試合後、フェランド監督は「レバンテが一人少なくなり、守備に専念したことでわれわれはそれへの対処法を見つけなければならなかった。先発メンバーの中で、イバガサ、ルクサン、コルサは試合を組み立てる選手であり、タイプの似た選手だ。だから私はそのうちのコルサに代えて、違った特徴を持つヌニェスを攻撃のために投入した。しかし、その後我々はパスミスなどを連発してしまい、チャンスを作れなかった」と語った。

 前節のバルセロナ戦の勝利を今後に結び付けていけるかに見えたアトレティコの勢いは、この引き分けによって潰えてしまった。そんな雰囲気が試合後のスタジアムには漂っていた。前節は敵地で徹底的に守備に徹して勝利を勝ち取ったアトレティコ。しかし、今節はまったく逆の立場となり、引き分けという結果に終わった。数的有利になり、勝利は確実かと思われたチームが逆に攻撃ができなくなってしまう……。この試合はサッカーというスポーツの難しさを思い知らされるような試合であった。

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