ペレア、驚異的なスピードでマジョルカの攻撃を完封

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3日、ホームにマジョルカを迎え撃ったアトレティコ・マドリーは、4-0という結果で、来季のUFEA杯出場権獲得に向けて貴重な勝ち点3を手に入れた。

 この試合、立ち上がりはアウエーの地に乗り込んだマジョルカがホームのアトレティコよりも優勢に試合を進めた。ボールを奪うとすぐさま、アトレティコ最終ライン後方に広がるスペースへとボールを放り込む。約2週間ぶりの試合とあってか、アトレティコのセンターバックと両サイドバックは後方へのボールに対して連係のぎこちなさを見せて、幾度かのピンチを招く。前半立ち上がりにはマジョルカにペナルティーエリア内で、フリーでシュートを打たれる場面を作られるなどした。
Perea
 しかし、前半10分を過ぎるとアトレティコ最終ラインはマジョルカのロングボール攻撃に完全に対応するようになる。その中心となったのが、アトレティコ左センターバックのペレアだった。
 ペレアは、マジョルカが執拗(しつよう)に最終ライン裏へとロングボールを放り込む作戦を仕掛けてくることを察知すると、いつも以上に自らの後方に注意を配るようになった。それは、マジョルカ最終ラインがロングボールを放つ際には、ペレアがすでに自ゴール側へとダッシュできる体勢を整えていたことでうかがい知ることができる。
 元々、リーガナンバー1とも言われる程のスピードを持つペレアが、そのような準備をしたことによって、マジョルカはその後、二度とアトレティコ最終ライン裏へとロングボールを通すことができなくなった。
 ペレアの驚くべきスピードと、高い注意力、そして安定したプレーは、スタジアム中をうならせ、前半36分以後ペレアが相手からボールを奪い返すたびに「ペレアコール」が響き渡った。

 攻撃的、芸術的なプレーを好むとされるスペインのサッカーファン。そんな彼らをうならせ、驚嘆させるのは今までならば攻撃の選手がほとんどであった。しかし、信じられないスピードと高い注意力で素晴らしいプレーをし続けるペレアは、スペインのサッカーファンに「美しい守備」という概念を与えたのだった。
 ペレアがスペイン代表のパブロとともに形成するアトレティコ最終ラインは、もはやリーガ最高の守備力を誇ると言っても過言ではない。このリーガ最高のセンターバックコンビが、来季のヨーロッパの舞台に出られるか否かは、彼ら2人の活躍にかかっている。ペレアの「美しい守備」が、ヨーロッパ全土に披露される時、ヨーロッパはどのような反応を見せるのか、今から楽しみでならない。

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