レアルとアトレティコ、マドリーの両エース

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リーガ・エスパニョーラ第22節レアル・マドリー対エスパニョール、バルセロナ対アトレティコ・マドリーのスペイン2大都市対決はマドリーの両エースが2得点を決める活躍でマドリーに軍配が上がった。

「ラウール?もう過去の選手だよ。昔の名前だけでレギュラーをはっているだけの選手さ。」と試合前の地元マドリーTV局のインタビューにサポーターが答え、グティ先発、ラウールベンチスタートと今までには聞かれる事のなかった予想が新聞紙面を飾るほど信頼を落としていたラウール、エスパニョール戦の前には「サッカーの世界ではアンタッチャブル、必要不可欠な選手など存在しない。ましてレアル・マドリーにはね。ここには素晴らしい選手が揃っていて、新しい選手がやって来てポジションを奪い合っている。」と自分が常時先発出場できるわけではないとコメントを残していた。

だがエースは結果を見せた。ルシェンブルゴが「エスパニョール戦でラウールが2ゴールを決めれば全て変わるだろう。それがサッカーだから。」と述べたように2得点を決め限界論のページを閉じさせ、監督の信頼に応える事にラウールは成功した。“結果を出す事が大事”それはAS紙のアンケートでラウールの先発に賛同する数字が試合前よりも伸びを見せ始めていることからも明らかだ。

とはいえラウールのスタメンはこれで保証されたわけではない。グラベセンの加入により宙に浮いてしまったグティ、ルシェンブルゴはグティに高い評価を与え「チームの為ならラウールでも問題無くベンチに座らせる。」とコメントをしているため、レギュラーの座を守る為には監督をうならせるパフォーマンスをラウールは見せつづけなければならない。

一方アトレティコ・マドリーのエースフェルナンド・トーレスの周りも騒がしかった。前々節アルバセテ戦でPKを決めるまで約2ヶ月ゴールがなく、アトレティコサポーターのため息を誘っていたトーレスがバルセロナのTV局のインタビューに対し「もしアトレティコを出るとしたなら、バルセロナか外国のリーグでプレーする。」とコメントしたことをきっかけに来季はバルセロナへ移籍とカタルーニャのプレスが喜んで報道したからだ。

確かにバルセロナとトーレスのコンタクトはこれが初めてではない。シーズン前獲得打診をした事をバルセロナは認めており、もし今オフ、トーレスを獲得できるならオプションとしてリケルメ、サビオラを付けるというほどのものだ。この話を聞いたアトレティコのミゲル・アンヘル・ヒルGMは「トーレスがアトレティコから出て行くことは絶対無い。リケルメとサビオラ?そこにトーレスを足せば凄い攻撃陣になるだろうね。トーレスも大人になったね。アトレティコを1番に考えればアンチレアル・マドリーになるのは当然で、もしアトレティコを出る事があればそのライバルチームの名を挙げるのは至極当然の論理だね。」といつもの事と完全否定している。

またバルセロナでプレーをしていたセルジは「今はまだアトレティコで色んな事を学ぶべき、ビッグクラブに行くと毎回100%の力を出す事と結果を求められ、そのプレッシャーにつぶされるかもしれない。」とアトレティコでプレーする事を進めている。トーレス自身も
「自分はまだ若いしここでプレーしていく事が一番だと思う。サポーターの熱い応援や信頼できる仲間がいる。アトレティコを離れる事は考えられない。」とアトレティコで続けていく事を希望している。

両マドリーのエースの活躍で、最多で12あったバルセロナとレアル・マドリーの勝ち点差もついに4と縮まりリーガのタイトル争いの行方も俄然面白くなってきた。ラウールとトーレス、この代表コンビの活躍は今後も目が離せない。

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