アトレティコ・マドリー、10人のヘタフェに怖気づいて引き分け

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今季アウェイでの成績が悪いアトレティコは、その統計を修正するまたとないチャンスを逃した。前半終了時点で0-1とリードし、相手は10人。全てがアトレティコに有利な状況だったにも関わらず、意欲に溢れるヘタフェを前にその有利を活かしきれなかった。後半に入ってさらに勢いを増したヘタフェに同点と追いつかれ、やはりビセンテ・カルデロンを離れるといまいちなプレーしか出来ないところは変わっていない。

一週間前のマドリーダービーと同様、アトレティコはハイペースで試合をスタートする。ヘタフェが目覚める前には何度もチャンスをつくり、サルバのヘッド、フェルナンド・トーレスのシュートなどでヘタフェ守備陣の弱さに漬け込んだ。

しかしアトレティコの優勢は長くは続かなかった。リュクサンとマルセロ・ソサの中盤に攻撃の創造性はなく、ヘタフェはロングパスさえカットすれば守備の甘さをカバーできることに気付いたのである。とはいえ、ヘタフェもはっきりとしたゴールチャンスが作れるわけではない。

アトレティコのフェランド監督はこの状況を打破するため、さっさとソサをベンチに引っ込め、ホルヘの投入を決断。するとこれが功を奏し、交代から1分で0-1の場面が訪れる。まず、フェルナンド・トーレスがシュートを放ち、それをブロトが跳ね返すと、サルバのシュートもセーブ。しかし、そこにさらにつめていたホルヘには反応しきれず、これが先制点となる。ヘタフェにとってはあまりにむごい先制点だったが、さらにロスタイムのプリドの退場で追い討ちを喰らう。

それでもヘタフェはやる気を失わなかった。後半からミチェルに代わってピッチに飛び出したパチョンや、クライオベアヌが果敢に攻めかかる。特にクライオベアヌはフリーキックをポストに当てるなど、常にヘタフェの主力兵器として君臨していた。リードと数的有利にアトレティコはリラックスしすぎたのだろう。左サイドからリキのパスを受けたパチョンがファインゴールを決め、ついに引き分けに持ち込んだ。

引き分けでも反応できないアトレティコ。意図のあるパスが出せず、サイドも有効利用できず、結局ヘタフェが優勢のまま試合は終了した。試合後、フェランド監督は「リラックスしたというよりは、もう1点決められるか、という不安があった。私の顔を見てごらん。満足はしていない」と納得のいかない表情。一方のキケ・フローレス監督は「プリドの退場は不公平だ。2枚とも、特に1枚目のイエローは微妙な判定だった。アトレティコのファウルを考えれば、審判は両チームに公平な笛を吹いていたとは思えない」と審判に怒りを向けている。

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