アトレティコが薬物反対チャリティーマッチ

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水曜日、クラブ・アトレティコ・デ・マドリーがホストを務め、スペインのサッカー関係者が一同に会して、スペインの最も深刻な問題の一つである薬物中毒の被害者のための募金活動を行った。

一般の認識を高める
昨夜の薬物反対を趣旨として開催された試合は、娯楽としても楽しめるものだったが、同時にスペインの深刻な問題を扱うものでもあった。このイベントは年に1回行われ、今年で12年目を迎える。イベントを主催したマン・プロジェクトは、薬物中毒の予防についての一般の認識を高めると共に、中毒患者の支援と治療を行う目的で設立された団体である。

きっかけはクライフ氏
マン・プロジェクトは、スペイン最高裁のバルタサル・ガルソン判事の発案から生まれた。ガルソン判事は1983年、オランダサッカー界の伝説的な存在であるヨハン・クライフ氏との雑談の中で、薬物中毒の被害者に対する支援策として、このプロジェクトを思い付いた。

資金調達
ガルソン判事は、ジャーナリストのルイス・デル・オルモ氏とコメディアンのエミリオ・アラゴン氏を委員に迎え、マン・プロジェクトを開始した。以来、プロジェクトは慈善試合を行うことで900万ユーロ(約11億7,900万円)以上の資金を得ている。この資金は、スペイン全土にある200の薬物中毒治療施設に寄付されている。

連帯の意思表示
「サッカー界に連帯などないと言う人は嘘つきだ」とデル・オルモ氏は語る。「クラブの会長も選手も同じように皆、このイベントのためにあらゆる協力を申し出てくれた」

リーガ選抜チーム
チャリティーマッチの形式は当初からほとんど変わっていない。リーガ・エスパニョーラの有名選手から構成される11人の選抜チームとホストチームが対戦し、毎回その募金額は15万ユーロ(約1,970万円)にも達している。今年は、RCDマジョルカのルイス・アラゴネス監督とレアル・マドリーCFの元監督であるビセンテ・デル・ボスケ氏が共同で11人を選出し、アトレティコのトップチームと戦った。

若手選手の起用
リーガ選抜チームのアラゴネス監督とデル・ボスケ監督が90分の中で33人もの選手を起用する一方で、アトレティコのグレゴリオ・マンサーノ監督は、カルロス、、モリネーロ、キキンなどの有望な若手選手たちをフィールドに送り出した。

5ゴールの接戦
15,000人の観衆が、この見応えのある試合を観戦した。ビジャレアルCFのファン・リケルメがフリーキックを決めてリーガ選抜チームが先制し、さらにジオバネラが2点目を挙げる。アトレティコも後半、この試合がデビュー戦となったトチェと、アリエル・イバガサがそれぞれ得点を挙げて反撃。しかし、試合を締めくくったのは、ハビ・ゲレーロによる見事な浮き球のゴール。これが決勝点となり、リーガ選抜チームが3-2で勝利した。

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