フェルナンド・トーレス インタビュー (marcaより)

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「アトレティコ・マドリーの9番は重いけど、僕の誇りです」
内気で照れ屋、しかし明確な考えの持ち主。
アトレティコ・マドリーのFWとして活躍する“ニーニョ”ことフェルナンド・トーレスが、クラブでの数々の体験をマルカに語った。

彼は小さい頃からアトレティコ一筋。引退もこのクラブで、と望んでいる。応援してくれるファンを裏切りたくないと言うトーレスは、アトレティコにすべてを捧げ、愛するクラブを昇格させ本来の場所に戻したい一心でプレーする。
 
――対レガネス戦でのデビューが、昔のことのように感じられませんか?
(以下F)「実際よりもっと時間が経ったような気がしますね。一つのチームにずっといると、実際よりもそこに長くいるような錯覚をおぼえます」。

 
――初ゴールをどう記憶していますか?
F「そりゃあもう、すごく嬉しかったですよ。10歳でアトレティコに入ってからずっと夢見てきたことが現実になったんですから。アトレティコのトップチームでプレーして、ゴールを決めることが昔からの夢でした」。

――17歳でアトレティコ・マドリーのトップチームでプレーすることは、あなたにとってどんな意味がありますか?
F「やっぱり、育成部門でそれまでやってきたことが報われたっていう気がしましたね。信用してもらえて、しかもこんなチャンスを与えてもらえたのはラッキーだったと思います。このことで、今育成部門でやっている選手たちは、監督やコーチが本当に彼らに期待しているということに気づいてほしいですね。そして、いつこんなチャンスが巡ってきてもいいように、がんばって努力を続けていってほしいです」。

――17歳でアトレティコのような名門クラブのシンボルとなることでプレッシャーを感じますか?
F「しかるべき責任はもちろん引き受けますよ。すごくファンに期待されているわけですから、その期待を裏切りたくありません。そのへんはよくわかってるつもりです。期待をもってずっと応援してもらえるように、ベストを尽くします」。

――キコの代わりに入ったわけですが…?
F「キコはあこがれの選手でした。彼がこのチームでやったことは、なかなかできることじゃありません。彼がアトレティコでやり遂げたことを、いつか僕もできたらなぁと思います」。

——去年は辛いシーズンでしたね?。
F「そうですね。とくにアトレティコのファンが道ばたや玄関で、所構わず床に崩れ落ちて泣いている姿を見るのはつらかった。気持ちが痛いほど伝わってきて、本当に辛かったです」。

――数ヶ月でよくぞここまで変わったものです…。
F「本当にそうですね。今シーズンは出だしからものすごく好調で、安定してここまでこれたおかげで、首位をキープしてます。これがこのまま続いてほしいですね」。

――全試合で先発出場できないことについては、どう捉えていますか?
F「べつに、いいと思ってます。選手ならフル出場したいと思うのは当然です。でも、チームには25人の選手がいて、決めるのは監督。毎週1人が入って、1人が出て、っていうことを繰り返すわけですが、違いは感じません。チームはずっとうまく機能してますから」。

――アトレティコの9番をつけることはかなりのプレッシャーであると同時に、誇りでもあると思うのですが…。
F「その通りですね。それが小さいころからの夢で、その夢がかなったわけですから、今度はまた新たな目標を定めなくてはならない。もちろんプレッシャーはあるけど、責任を持ってベストを尽くすことが大事だと思ってます」。

――あなたのレプリカシャツは一番の売れ行きだそうですね。
F「ファンはすごく僕を応援してくれてます。これだけ応援してもらうと、ファンにとって自分がどんなに大事な存在かわかるし、そうなるとファンの期待を裏切れないなぁと思いますよ」。

――計画は着々と進んでいますね?
F「選手は休みなく成長していくものです。スタートしてから引退するまで、常に何かを吸収している。毎日少しずつですけどね。僕なんかまだまだ学ぶことがたくさんありますよ」。

――あなたにとってルイス・アラゴネス監督はどんな存在ですか?
F「僕がアトレティコで出会った2人目の監督さん。彼からはいろんなことを学びますね。
チームの状態がすごくいいのは誰の目にも明らかだし、不満はありません」。

――監督は本当に周りが思っているほど怒りっぽい人なんですか?
F「いや、そうじゃありません。ただ、要求が高くて厳しいだけです。だから今の成功があるんだと思います」。

――あなたとはよく話していますね。
F「そう、アドバイスしてくれるんです。長年サッカーの世界にいて、新人選手がはじめにどんな経験をするか知っている。監督も新人からスタートしたわけですからね。どうするのが僕にとっていいことなのかわかっているんです」。

――ディエゴ・アロンソとは何があったのですか?あのPKは…?
F「なんでもないですよ。僕はユースや代表でいつもPK担当でした。PKを蹴るの好きなんです。ディエゴやスタンコビッチもそうだけど…。
怖がらず、PKを蹴りたがる選手が2人も3人もいるのはいいことじゃないですか。あれはちょっとしたエピソードですよ」。

――今年こそ1部昇格ですね?
F「このままいけばね。チームの成績がいいと、もうこれなら簡単さ、と周りは考えるんです。
でも、2、3試合負けが続いたら、今度はスランプだと騒がれる。でも、このままいけば間違いなく1部にあがれますよ。ファンを上に連れていってあげないとね」。

――ネプトゥーノに行きたいでしょう?
F「そりゃ、もちろんですよ。アトレティコはもう長いこと行ってないし、そろそろ行く時でしょう」。

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