アラゴネス監督、とり残しは2部リーグ優勝カップだけ

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ルイス・アラゴネス監督がよく口にする。
「2部にはチャンピオンが3チームあると思っていい。1位も2位も3位も関係ない。大事なのは1部に上がること、4位以下にできるだけ差をつけることだ」。なるほど確かにそうだ。
1部に昇格できるのは3チーム。だが、2部で1位になったことを証明する“優勝カップ”を手にできるのは、チャンピオンだけ。
上位3チームが自動的に1部に上がれるので、確かに順位は関係ないといえばそれまでだが、クラブのガラスケースに“チャンピオン”のカップが増えるのは悪くない。
そしてこの優勝カップこそ、キャリアの長いルイス・アラゴネス監督もとったことのない“貴重品”だ。監督も自認するように、決してサッカーにロマンを求めるタイプではないが、2部リーグのチャンピオンとなって優勝カップを手にできれば、それはそれで嬉しいはず。
スペインサッカー連盟が2部リーグで1位になったチームを、「優勝チーム」として表彰し、その証として1部リーグと同じ形の優勝カップを授与することを決定したのは、1991-92シーズンのことだ。それ以降、2部リーグの優勝チームには、毎年開かれるRFEFの総会で、連盟会長の手から優勝チームの会長に優勝カップが手渡されることになっている。
今シーズンのアトレティコ・マドリーは確かな足取りで一部昇格街道をひた走っている。
2位、3位とのポイント差を考えると、このまま異変がない限り、アトレティコがトップで一部昇格を決め、2部の優勝カップもさらっていく可能性は非常に高い。
優勝カップは銀製。1部リーグの優勝カップと違って、優勝メンバーの刻印は入らない。
もし今季優勝すれば、カップの授与は2003年に開かれるRFEF総会の席上でとなる。
クラブ内の空気は「1試合、1試合を戦っていくだけ。優勝を口にするのはまだ早い」と慎重だ。
だが、“地獄”生活も2年目に入り、一刻も早く抜け出したいのは事実。実際、今シーズンアトレティコ・マドリーがかかげる目標はただひとつ。
「一部昇格」だ。それに2部リーグ優勝カップというおまけがついても、誰も悪い気はしないだろう。

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