キコの行き先

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イングランドへ発ったキコの行き先は、プレミア・リーグ、ボルトン・ワンダラーズになる可能性が大きい。交渉を仕切るのは、彼の元チームメートで友人のフアンマ・ロペス。現在、ナイアガラ・スポーツ・カンパニーのトップとして、選手の代理、仲介業務にあたっている。

現在国内リーグの首位を走るボルトンのホームタウンは、マンチェスターから北へ1時間のところにある。同クラブはキコに2シーズンの契約を提示、クラブの公式Webページに載ったサム・アラーダイス監督のコメントによると、まもなく両者は合意に達する見込みだという。

「キコはすでに、リーボックスタジアムを偵察しに来ている。彼が気に入れば、交渉を開始するつもりだ。本人が決心さえすれば、うちは何の問題もなく獲得に踏み切るだろう。今のところ、キコと正式にサインを交わしたクラブはないからね」

また、キコを説得するためにクラブの“宣伝”も忘れない。「ボルトンのスタジアムは4万7000人のキャパがある。それに、うちは今、プレミアリーグのトップにつけているんだ」

キコはスタジアムを見学しただけでなく、将来のチームメートとなりうるボルトンの選手達とトレーニングを行った。監督は、同選手の現在のコンディションもチェックしたかったようだ。 キコはこれまで、ニューカッスルのオファーを2度にわたって断っている。そして今、新天地の候補としてボルトンが浮上したというわけだ。

フアンマ・ロペスは活躍の場をピッチからオフィスに移し、フットボール界の別の側面で手腕を発揮する。パウノビッチのマジョルカへのレンタル移籍を手がけたあと、今度はキコのチーム探しに着手。ここ数ヶ月間、キコのもとには数々のオファーが舞い込んだが、どれも契約には至っていない。

一方本人は、今回のイングランド旅行を内密にしておきたかったようだ。その理由としては、過去のラツィオとの苦い経験が挙げられる。現地入りし、メディカルチェックをすませて契約を約束された後、結局クラブに見放されたからだ。キコは、「テクニックはまだ衰えていない」ことをプレミアリーグで証明できると信じている。

キコは、待てど暮らせど来ないラツィオからの返事をあてにしながらこの夏を過ごした。メディカルチェックにパスしたあと、セルジオ・クラニョッティ会長は、「来週、7月第3週には契約にサインする」と本人に伝えた。

キコの加入は、マルセロ・サラスとラバネッリの放出と密接に関わっていた。ところが、コバセビッチがサラスの代わりに入ったことで、キコがラツィオに来る可能性は消えた。

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