ヴィツェルがベルギー代表に復帰することを決断した理由

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ベルギー代表の監督ドメニコ・テデスコは、2024年ドイツで開催されるユーロに向けて、アトレティコ・マドリーの選手アクセル・ヴィツェルに代表復帰を説得するために、5月初旬にスペインへ渡航しました。このことは、ベルギーのフランス語圏ラジオテレビRTBFが金曜日に報じました。

この報道によれば、ヴィツェルは代表復帰に前向きな姿勢を示し、テデスコがマドリードまで来て復帰を依頼してくれたことに感謝の意を表しました。両者はこの数ヶ月間、公に意見の相違を示していましたが、その主な理由はヴィツェルがアトレティコで今シーズンディフェンダーとして再適応したことに関連していました。

RTBFの情報によれば、テデスコ監督はヴィツェルに対して自らの非を認め、代表チームへの復帰の道を開きました。実際、ベルギーの複数のメディアが木曜日に報じたところによると、監督はヴィツェルをユーロ選手権の予備選手リストに含めています。ただし、ベルギーサッカー連盟はこの情報についてコメントや確認を拒否しました。

テデスコ監督は、ユーロに招集するメンバーのリストを来週火曜日に発表する予定です。

ヴィツェルは35歳ですが、2023年5月12日にSNSを通じて、家族に「より多くの時間」を費やし、所属クラブのアトレティコ・マドリーに「集中する」ために代表引退を表明しました。

023年3月16日、テデスコ監督がベルギー代表監督として初めて招集メンバーを発表した際、ヴィツェルは選外となりました。その理由として監督は、ヴィツェルの「試合出場が少ない」ことを挙げました。

監督は将来的な再招集の可能性を否定しなかったものの、最初のメンバーリストでは「新しい顔ぶれ」を見たいと述べています。このリストは、カタールW杯2022でのベルギー代表の惨敗、グループリーグ敗退を受けて発表されたものでした。この大会は、スペイン人監督ロベルト・マルティネスの指揮下にあった、ベルギー史上最高の選手世代の時代が終わりを迎えることを意味するものでもありました。

テデスコ監督が初招集でヴィツェルを選外にした2ヶ月後、ヴィツェルはベルギー代表からの引退を表明しました。ヴィツェルは2008年の代表デビュー以来、通算130試合に出場しており、最多出場記録を持つディフェンダーのヤン・フェルトンゲン(154試合)に次いで、ベルギー代表歴代2位となる国際Aマッチ出場数を誇っていました。

ヴィツェル手のコメント
ヴィツェルは今年3月、ベルギーのテレビ局Proximus Pickxのインタビューで、招集外とした理由についてテデスコ監督が「整合性がなかった」と述べました。ヴィツェルは、「監督が自分の求める選手像と異なっていたから」という理由であれば「理解できる」と語っていますが、試合出場が少ないという理由で招集外になったのは納得できないとしています。

今シーズンはディフェンダーとしてより多くの出場機会を得ているヴィツェルに対して、テデスコ監督が代表復帰を呼び掛けているのは、偶然ではないようです。というのも、ベルギー代表で最も経験豊富なディフェンダーであるヤン・フェルトンゲンが鼠蹊部(そけいぶ)を負傷しており、ユーロでの出場が不透明となっているからです。

ベルギーは6月17日に開幕するユーロで、グループステージでスロバキア、ルーマニア、ウクライナと対戦します。

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