アトレティコ対バルサは1−1ドローで終了…サウールが先制点決め、L・スアレスが同点弾/リーガ第8節

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リーガエスパニョーラ第8節

アトレティコ・マドリー 1−1 バルセロナ

アトレティコ・マドリー:サウール(20分)
バルセロナ:(82分)

14日のリーガエスパニョーラ第8節、ワンダ・メトロポリターノでのアトレティコ・マドリー対バルセロナは1−1のドローで終了した。

リーガのクラシックマッチ、アトレティコ対バルセロナに新風吹く。シメオネ監督率いるアトレティコはリーガではバルセロナに一度も勝利したことがなく(3分け8敗)、バルベルデ監督はバレンシア、アスレティック・ビルバオ指揮官として臨んだ“チョロ”・アトレティコとの全公式戦11試合を4分け7敗で終えている。だがアトレティコは本拠地をビセンテ・カルデロンからワンダ・メトロポリターノに変えて気分を改め、バルベルデ監督は常勝を義務付けられるバルセロナの指揮官となった。相性と呼ばれるものは、変わるのかどうか。

シメオネ監督はGKオブラク、DFフアンフラン、サビッチ、ゴディン、フィリペ、MFコケ、、サウール、カラスコ、FWグリーズマン、コレアを先発として4−4−2のシステムを使用。一方バルベルデ監督はGKテア=シュテーゲン、DFジョルディ・アルバ、ユムティティ、ピケ、セメド、MFイニエスタ、ブスケッツ、ラキティッチ、FWアンドレ・ゴメス、、メッシを起用し、A・ゴメスの上下動で4−4−2にもなる4−3−3の変則システムを採用した。

前日会見で芝の状態について問われたシメオネ監督は「人を家に招待するときに使うのは自分のテーブルクロス、自分の食器」と語り、一方バルベルデ監督は「彼らのメニューと食器を受け入れる」と話していたが、立ち上がりには客人にあたるバルセロナがあいさつがてらの攻撃を披露。しかしメッシ、イニエスタはシュートを決め切ることができない。一方のアトレティコは10分あたりからお返しとばかりに反撃を仕掛け、グリーズマンが立て続けに決定機を迎えたもののT=シュテーゲンの好守に阻まれている。

その後はこれまで通りバルセロナがボールを保持して、アトレティコが堅守速攻で応戦する展開に。だがバルセロナは、中盤と最終ラインの4−4ブロックでゴール前を固めるアトレティコを崩す切ることができない。メッシがボールを持つときにだけ、アトレティコの用意した食器はガタガタと音を立てた。

そして20分、スコアが動いた。点を決めたのは、アトレティコ。得点者は、レアル・マドリー戦のオーバーヘッドキック、バイエルン・ミュンヘン戦の単独突破弾をはじめとして、22歳という若さながらビッグマッチでありとあらゆる超絶ゴールを決めてきた“ゴラッソ製造機”サウール。今回の得点ももれなくゴラッソだった。アトレティコの背番号8は、ペナルティーアークの手前までボールを持ち運び、利き足ではない右足でシュート。抑えの効いたボールは、T=シュテーゲンの横っ飛びも届かず、枠内右隅に収まっている。

ビハインドを負ったバルセロナは攻勢を強めたものの、やはりアトレティコの守備は堅い。後半に入り、L・スアレス、メッシが決定機を得るも、ウルグアイ代表FWのシュートはオブラクにセーブされ、アルゼンチン代表FWのそれは惜しくもポストに当たった。両指揮官は60分前後に交代カードを切る。シメオネ監督は59分にアンヘル・コレアとの交代でガイタンを投入。バルベルデ監督はイニエスタ、セメドを下げてデウロフェウ、セルジ・ロベルトをピッチに立たせた。

執拗に攻め続けるバルセロナは71分、ペナルティーエリア内でフリーとなったメッシが左足でボールを叩いたが、これは枠の左に外れる。九死に一生を得たシメオネ監督は74分、カラスコとの交代でトマスを入れ、中盤をトマス、、サウールのトリボテ(3ボランチ)として守備固め。1点差のまま、試合の片付けにかかった。対してバルベルデ監督は79分、ラキティッチをパウリーニョに代えて最後の交代カードを使い切る。

すると82分、バルセロナが執念を結実させた。セルジ・ロベルトが送ったクロスからL・スアレスがヘディングシュートを放ち、オブラクを破っている。追いつかれたシメオネ監督は、ガビとの交代でフェルナンド・トーレスを入れて再度ゴールを決める意思を示す。だがバルセロナの勢いは止まらず、L・スアレスが決定機を手にするなど観客を凍りつかせた。

終了間際にはバルセロナがペナルティーエリア手前で直接FKを得るが、メッシのシュートはオブラクの正面へ。結局、試合は1−1のまま終了のホイッスルが吹かれ、シメオネ監督はまたもバルセロナに勝てず、バルベルデ監督はまたも“チョロ”・アトレティコに勝てなかった。バルセロナの開幕からの連勝記録は7でストップ。同日にヘタフェを下したレアル・マドリーに勝ち点差を5に縮められている。アトレティコは勝ち点16で3位に位置しているが、翌日にベティス戦に臨むバレンシアに順位を抜かれる可能性がある。

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