チャンピオンズリーグ(CL)で格下相手にドローに終わったアトレティコ・マドリー。不調の原因をスペイン紙『マルカ』が分析し、11月1日に報じた。
10月31日に行われたCLのグループステージ第4節で、アトレティコ・マドリーはカラバフと対戦。前半に先制を許し、苦しみながらなんとかドローに持ち込んだ。CLでは未だ勝ち星がなく、上を行くローマ、チェルシーとは勝ち点4差以上を付けられ、突破が厳しい状況になった。一方、リーグ戦に目を向けると10節を終えて5勝5分けの4位。勝ち点「20」でレアル・マドリーと並んでいるものの、取りこぼしが多い感は否めない。
強固な守備陣とワンチャンスをものにする力で2013-14シーズンにはバルセロナやレアル・マドリーを抑えてリーグ優勝、CLではここ4シーズンで決勝に2回進出するなど、結果を残してきたディエゴ・シメオネ監督のチームに何が起こっているのだろうか。『マルカ』の分析を紹介する。
1.FIFAによる制裁
アトレティコ・マドリー今夏の補強禁止処分を受け、選手補強ができなかった。昨シーズンは終盤に息切れを起こし、補強の必要性は明らかだったが、戦力の穴埋めができないままシーズンに突入した。
2.ゴール欠乏症
カラバフ戦では35本のシュートを打ちながら得点はわずか「1」。フランス人FWケヴィン・ガメイロ、スペイン人FWフェルナンド・トーレス、アルゼンチン人FWルシアーノ・ビエットは自信を持ってプレーできておらず、MFたちがゴールの重荷を背負う。ストライカーのゴールなくしてシーズンを戦い抜くのは不可能だ。
3.守備の綻び
ゴールが遠いのと同様に自身のゴール前でも強さを発揮できていない。対戦相手にとってアトレティコ・マドリー相手にゴールを奪うのは以前ほど難しいものではなくなってしまった。これまでは1点のリードを奪えば高い確率で勝利を掴むことができたが、この勝ち方ができなくなった。リードを奪いながら勝ちきれなかったビジャレアル戦、チェルシー戦、バルセロナ戦がその例だ。
4.中心選手の不調
ウルグアイ代表DFディエゴ・ゴディンはストライカーとの対戦に問題を抱え、スペイン人DFフアンフランは以前のようにフレッシュに右サイドを支配できない。スペイン代表MFコケにはボールが集まらないし、フランス代表FWアントワーヌ・グリーズマンは今シーズン未だ違いを生み出せていない。スペイン代表MFサウール・ニゲス、スロベニア代表GKヤン・オブラクだけがいつものパフォーマンスを見せている。
5.“あの”プレスはどこ?
対戦するチームはアトレティコ・マドリーに対してボールを“持たされる”ことが多く攻撃に問題を抱えた。今ではそれが逆転し、ボールを持つことでアトレティコ・マドリーの綻びを期待できるようになった。ジローナは60分以上も試合を支配し、チェルシー、カラバフも余裕を持っていた。スペースはそこかしこに生まれ、彼らの真骨頂であったプレスが見られない。奇妙なことに、選手たちは疲れているように見え、対戦相手にさえそう写っているようだ。
6.スタジアム変更
ブラジル代表DFフィリペ・ルイスのような選手でさえ、未だに中立地のスタジアムにいるようだとこぼしている。たしかに旧本拠地ビセンテ・カルデロンでは難攻不落のようでさえあった。相手は怯えたようにプレーし、アトレティコ・マドリーは水を得た魚のようだった。現在のワンダ・メトロポリターノでは対戦相手もフレッシュに見える。素晴らしいスタジアムだが、そこにまだ魂は宿っていない。
7.グリーズマン・ショック
どんな偉大なチームにも違いを作りだすスター選手がいる。このチームではグリーズマンが該当することは疑いようも無い。しかし開幕からゴール前だけでなく組み立てでもベストから程遠い状況が続く。いち早く彼のベストを取り戻す必要があるだろう。
8.セットプレー
アトレティコ・マドリーの近年の成功に大きく貢献したのがセットプレーだった。今ではそれが弱点になっている。ビジャレアル戦、カラバフ戦のいずれもゴールを許したのはコーナーキックから。チェルシー戦での決勝点も似たようなシチュエーションからだった。こういった細部を注意深く修正する必要がある。
9.運に見放された?
勝負強さに定評があったシメオネ・アトレティコ。2回のチャンスさえあればで1点を決め切ることができるチームだったが、運が彼らにそっぽ向いたのだろうか。ローマ戦ではアディショナルタイムのチャンスをサウールが外し、チェルシーの決勝ゴールは93分のことだった。どちらも結果が違えばチームの命運を変え得るシチュエーションだった。
10.シメオネ効果の限界
アトレティコ・マドリーから強烈なインテンシティーが失われてしまった。シメオネ政権最高の時期では、11人の選手がまるで小さなシメオネのように熱狂的に戦った。現在の選手たちはその反動が来てしまったのだろうか?
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