スタイルの違いを尊重するシメオネ 「誰もがフェラーリに乗れるわけじゃない」

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ディエゴ・シメオネ監督の考えは明確だ。チームの特徴に合わせ、それぞれが独自のスタイルを持つのは当然のことだと話している。

先日のチャンピオンズリーグ準決勝でバイエルン・ミュンヘンを下したアトレティコは、28日に行われるミラノの決勝戦でレアル・マドリーと対戦する。バルセロナ、PSV、ガラタサライ、アスタナ、ベンフィカと6カ国の昨季王者を倒し、堂々たる戦いぶりでクラブ史上3度目の決勝進出を果たした。

だがアトレティコの戦い方を守備的だと批判する声もある。バイエルンとのセカンドレグでは33本のシュートを浴び、ポゼッション率では75%を相手に譲った。

シメオネ監督は『ラジオ・ラ・レッド』で批判に関して次のように意見を述べている。

「良いプレーをするには、数知れない方法がある。そのために、それぞれの嗜好があるのだろう。私の中で明確なのは、常に目標の達成を目指すということだ。そして、その目標とは勝利である。代表を率いていれば、システムを選ぶというのも可能かもしれない。だがクラブで指揮する場合、財政や予算は様々だ。その中で、勝利を得るために仕事をしなければいけない」

「誰もがフェラーリに乗れるのであれば、話は別だ。しかし、実際はそうではない。プジョーに乗ることもあるんだ。フットボールにおいては、誰もが正しく、また誰もが間違っている。ゴールに到達するため、多くの道が用意されている。それから各自の嗜好がある。いちいち周りの意見に腹を立ててはいられないよ」

シメオネ監督は、1986年のワールドカップでアルゼンチンを優勝に導いたカルロス・ビラルド氏と比較され始めている。

「ビラルドと比較されるなんて、光栄だね。私は彼と一緒に成長した。私の父親のような存在だ。彼との類似性を指摘され、どうして私が不快になるんだ? それは自分の父親を悪く言うようなものだよ。それを強く否定するのは、狂気の沙汰だ。私は自分を指導してきたすべての監督から多くを学んできた」

「我々の世代はディエゴ(・マラドーナ)のいたナポリを見て育った。あのナポリはミランやユヴェントスとタイトルを争っていたんだ。望むかどうかにかかわらず、そういう歴史は何かしら心の中に残っている」

アルゼンチンでは、代表指揮官としてシメオネ監督を招へいする期待が高まっている。「アルゼンチン代表を率いるのは、私の人生の目標のひとつだ。だが、それを考えて苛立ったりはしない。その時はやって来るはずだ。メッシ? 彼は世界最高の選手だ。彼とはいつも挨拶をして、会話を交わすよ。彼との関係は普通だよ。そうだな、マスチェラーノとの関係性と同じだ」

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