フェルナンド・トーレスは、6日のリーガエスパニョーラ第23節、本拠地ビセンテ・カルデロンでのエイバル戦(3-1)で、アトレティコでの通算100得点目を記録した。同選手は、この記念すべき試合で着たユニフォームを、ある人物に捧げている。
8月30日に行われたリーガ第4節エイバル戦でアトレティコでの通算99得点を決め、それ以来ゴールから遠ざかっていたトーレス。100得点を決められない期間は呪いとも称されたが、リーガ後半戦のエイバル戦で、ついにそれは解かれた。
トーレスは91分、FWルシアーノ・ビエットの折り返しに反応し、体を投げ出してボールを押し込んだ。2001年6月のアルバセテ戦でアトレティコでの初得点を決め、その後クラブを離れる期間もあった“エル・ニーニョ(トーレスの愛称、スペインでは神の子ではなく単に子供の意)”が、15年をかけて記録した記念すべき100得点目である。
試合終了後、カルデロンの観衆が何度も、何度もトーレスの名を叫んでいる中、選手本人は北スタンドの方へと向かい、そこに立つ老人に自身の着ていたユニフォームを捧げて抱擁を交わした。その老人の名はマヌエル・ブリニャス。アトレティコの下部組織の元責任者であり、当時10歳だったトーレスの才能を見出した人物である。「今日の自分がここにいるのは、彼のおかげにほかならない。ユニフォームは彼のものだ」。トーレスは、100得点を決めた際にユニフォームを捧げる人物を、ブリニャスと決めていたのだった。
ブリニャスはユニフォームを受け取った後にカルデロンのミックゾーンで報道陣に対応し、教え子が偉業を達成した心境を語っている。「とても幸せだよ。ここ最近は、彼に不安になるなと口うるさく言い続けてきた。『100得点を決める前に、101得点を求めるな』とね。そういったことは、フェルナンドが本当の“エル・ニーニョ”だったときにも言ってきた。すぐ不安に襲われる彼だから、その質の高さとプレーに臨む姿勢があれば、望む場所にまで到達できると言い聞かせていたんだよ」
トーレス自身も100得点を記録するまでの道程を振り返って、感慨深く感じている様子。「幸せ過ぎるよ。ゴール、観衆、チームメート、ベンチのリアクションから、誇り高く感じている。子供の頃は、いつの日かアトレティコのユニフォームを着ること、そしてゴールを決めることが夢だった。100得点は、とんでもない贈り物だね」。そして自身の去就について問われると、ブリニャスの教え、ディエゴ・シメオネの“試合から試合へ”の哲学通り、一歩ずつ進んでいく重要性を強調している。
「団結の精神、そしてアトレティコというクラブこそが何よりも大切だ。未来について話すことを望むというのかい? じゃあ言うけど、未来はタイトルを獲得することにほかならない。だからこそ、“試合から試合へ”と進んでいかなくてはならないんだよ」
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