リーガ天王山《バルセロナvsアトレティコ・マドリー》

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日本時間30日24:00、リーガエスパニョーラ第22節で首位バルセロナ(勝ち点48)と2位アトレティコ・マドリー(勝ち点48)による天王山がカンプ・ノウで行われる。

クラブ・ワールドカップ参戦により1試合消化の少ないバルセロナは、ネイマールを欠いた前節マラガ戦を2-1で辛勝して首位に返り咲いた。そして、3日前に行われたコパ・デル・レイ準々決勝2ndレグのビルバオ戦ではイニエスタとブスケッツ(途中出場)を温存した中で公式戦7連勝と好調を維持。さらに、この冬からプレー可能となったアルダとA・ビダルの両新戦力がすんなりと機能し、選手層に厚みを増している。

一方、10人のセビージャに前節ゴールレスドローに終わったアトレティコは、リーガでの連勝が4で止まり、この大一番を前に首位陥落となった。そのアトレティコは3日前に行われたコパ・デル・レイ準々決勝2ndレグのセルタ戦では主力を投入しながらも2-3で敗れ、敗退に終わった。公式戦2試合勝利がなく、未だにグリーズマンの相棒が定まらない状況の中、チアゴの代役として獲得したA・フェルナンデスが問題なくチームにフィットしている点はプラス材料だ。

今季のリーガ第3節で行われた1stマッチでは途中出場のメッシの活躍でバルセロナが2-1の逆転勝利を飾っている。

バルセロナ予想スタメン
【4-3-3】
GK:ブラーボ
DF:ダニエウ・アウベス、ピケ、マスチェラーノ、
MF:ラキティッチ、ブスケッツ、イニエスタ
FW:メッシ、スアレス、
負傷者:ラフィーニャ
出場停止者:なし

右ヒザ前十字じん帯を損傷し、長期離脱中のラフィーニャを起用できない。一方で右足のハムストリングを痛めていたジョルディ・アルバは木曜日のトレーニングから復帰しており、プレー可能なようだ。仮に起用できない場合はセルジ・ロベルトかマテューを左サイドバックで起用するだろう。そして、コパ・デル・レイで右足を打撲したネイマールも先発が濃厚となっており、ベストメンバーが揃う模様だ。

アトレティコ・マドリー予想スタメン
【4-4-2】
GK:オブラク
DF:、ホセ・ヒメネス、ゴディン、
MF:コケ、、A・フェルナンデス、サウール
FW:ビエット、グリーズマン
負傷者:チアゴ、F・トーレス
出場停止者:コレア

右足脛骨を骨折し、長期離脱中のチアゴを起用できない。また、右足首に問題を抱えてたF・トーレスが間に合わなかったが、それ以外にケガ人はなく、現状のベストメンバーを送り込める状況だ。ただ、このところの試合で途中出場ながら好パフォーマンスを披露していたFWコレアの出場停止は痛手と言える。

タクティカル・プレビュー
◆いつも通りの展開
試合展開としては、これまで両チームが何度も繰り返してきたようにバルセロナが仕掛け、アトレティコがカウンターを狙う構図が大半の時間帯で繰り広げられるだろう。

◆ベストメンバーが揃えば死角なし~バルセロナ~
バルセロナとしては出場が危ぶまれているネイマールがプレーできれば、勝利をほぼ確実なものにできるだろう。ここ数試合、ムニルが代役として3トップの一角に入ることがあったがチャンスメイクの面で物足りず、やはりMSNが揃った際の破壊力とは雲泥の差が生まれていた。チャンスメイク、フィニッシュワークを各々3人が高いレベルで擁しているMSNが共演した際には、堅守アトレティコといえども無失点で終えるのは至難の業だ。

また、中盤ではブスケッツの存在が言わずもがな、重要になってくる。機を見てハイプレスをかけてくるであろうアトレティコに対し、ほぼボールを失うことのないコントロールタワーのブスケッツが中央でどっしりと構えることができれば、スムーズなビルドアップが敢行され、多くのシュートチャンスを生み出すことにつながるはずだ。

◆グリーズマンの使い所は? ~アトレティコ・マドリー~
守勢に回るであろうアトレティコとしては、シメオネ監督がグリーズマンをどのポジションで使うかが最大の見所となる。フラットな[4-4-2]を採用し、2トップの一角として起用した際にはよりゴールに近い位置でのプレーとなり、グリーズマンの得点力が期待できる。とりわけ集中力を欠く傾向にあるピケに当てることで、シュートシーンを生み出せる可能性が高まるかもしれない。

一方、グリーズマンをサイドに配置する、より守備のバランスに長けた[4-1-4-1]を採用した場合には、攻撃面での脅威をバルセロナに与えづらくなる代わりに、中盤の枚数が増えることで守備の強度が増すことにつながる。アンカーのA・フェルナンデスがバイタルエリアを埋め、その両脇をガビとサウールがケアすることで、対面のイニエスタとラキティッチのゲームメーカーを止める働きが期待できる。グリーズマンがゴールから離れるため、ここまで結果を出せていないビエットがどれだけピケとマスチェラーノを相手にチャンスをゴールに結び付けられるかがポイントとなる。

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