アトレティコ、R・ガルシア擁するビルバオとの激闘に勝利 首位バルサと勝ち点で並ぶ

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13日のリーガエスパニョーラ第15節、ビセンテ・カルデロンでのアトレティコ・マドリーvsビルバオは2-1でアトレティコの勝利に終わった。

今夏、9年を過ごしたアトレティコに別れを告げたラウール・ガルシアが、カルデロンに帰還。カルデロンの観衆は、ビルバオのスタメンを紹介するアナウンスでR・ガルシアが名前の呼ばれた際に大喝采を送り、キックオフ前にもその名をスタジアム全体に響かせている。

その後に開始のホイッスルが吹かれた試合は、感傷に浸る余地がないほどに窮屈で、激しい展開に。アトレティコ、ビルバオの両チームともに最終ラインを押し上げたため、30~35メートルの範囲で戦いは繰り広げられる。ビルバオはサイドハーフのデ・マルコス&イニャキ・ウィリアムスがフアンフラン&フィリペ、サイドバックのバレンシアガ&ボベダがサウール&ビエットをマンマークで抑え込み、アトレティコが得意とするサイドからの展開を完璧に封じた。

手堅い試合における主要な得点方法に挙げられるのは、もちろんセットプレー。シメオネ監督政権下(2011年12月~)でリーグトップとなる67点をセットプレーで決めているアトレティコ、46得点を決めて3位につけるビルバオの試合であれば、なおさらである(ちなみに2位はレアル・マドリーの50得点)。そうしてスコアを動かしたのは、バルベルデ監督率いるバスクの雄。27分、ベニャトの左FKから、ファーサイドに位置していたラポルトがGKオブラクを破った。

対してビハインドを負ったアトレティコは、スペースがない中でのプレーに変わらず苦戦し、満足にチャンスを生み出せぬまま前半アディショナルタイムを迎える。が、そこでセットプレーの王者たる所以を見せ付けた。ガビのミドルをGKイライソスが弾いて左CKを得ると、コケのクロスからサウールがヘディングでネットを揺らした。ここ13日間で3得点を決めるなど好調のサウールは、今季得点数を4として昨季の自己記録に並んでいる。

後半は両チームともに攻撃的な姿勢を見せるも、ゴールにより近づいたのはビルバオ。しかしながらボベダ、アドゥリスが迎えた決定機は、オブラクの好守に阻まれた。一方、劣勢のシメオネ監督は59分にカラスコをアンヘル・コレア、61分にビエットをフェルナンド・トーレスに代えて打開を図る。

その後もビルバオの堅守に攻撃を跳ね返され続けるアトレティコ。しかしながら67分、後半に入り再びフラストレーションを溜めていたカルデロンに、ついに解放のときが訪れる。固く、重い扉をこじ開けたのは、やはりエースのグリーズマン。ペナルティエリア手前に位置したフランス代表FWは、ミケル・リコがクリアし切れなかったボールに詰めて左足を一閃。勢いの付いたボールが、枠内左に収まった。グリーズマンはリーガでは3試合連続ゴールとなり、得点数を8に伸ばしている。

逆転を果たしたアトレティコは、ここからビルバオのさらなる猛攻にさらされるも、意地の堅守によってアドゥリス&R・ガルシアの2トップのシュートを許さず。バルベルデ監督は86分にI・ウィリアムスをキケ・ソラ代えて純粋なストライカーの数を増やしたが、シメオネ監督は直後にグリーズマンとの交代でサビッチを投入して対応した。

ゴディン、ヒメネス、サビッチの3バックを敷いたアトレティコは、堅守のほか狡猾に時間を使いながら、1点リードを維持したまま終了のホイッスルを迎えた。激闘を制した直後、喜びの声を一気に噴出させた観衆。だが、もちろんビルバオにいる家族の一員を忘れることはなかった。選手たちが健闘を讃え合う中、北スタンドには「ラウール、あなたの家へお帰り、カピタン」との横断幕が掲げられ、その名が何度も、何度も叫ばれている。

公式戦8連勝、リーガ5連勝のアトレティコは、前日にデポルティボと引き分けた首位バルセロナと勝ち点35で並んだ(得失点差で2位は変わらず)。2試合勝利なしのビルバオは勝ち点21で9位に位置している。

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