アトレティコvsベンフィカ、ベンフィカファンの発煙筒が2歳児に当たる 父親は「もうスタジアムに連れて行かない」

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30日のチャンピオンズリーグ・グループC第2節アトレティコ・マドリーvsベンフィカ(1-2)で、ベンフィカファンが発煙筒を使用したことが大きな騒動となっている。

ビセンテ・カルデロンで行われたこの試合で、2800人のベンフィカファンは北スタンドの上段に位置。彼らは37分にベンフィカが1-1とする同点弾を決めた際に数本の発煙筒を着火し、下段のスタンドやピッチに投げ入れた。下段に投げ入れられた発煙筒は、2歳の子供に当たっている。

その子供の父親であるセルヒオ・ジェベネス氏はスペイン『マルカ』とのインタビューに応じ、そのときの状況を次のように振り返った。

「ベンフィカファンは気が触れたようになり、柵から乗り出して発煙筒を投げてきた。周囲の人たちは叫び始め、発煙筒の一本が自分の方へ飛んできた。そして息子の席に落ちたんだ」

「医療スタッフが息子を診察したが、上着が焦げた以外、たいしたことはなかった。その後に場所を変えて観戦することにした。だけど子供は気が動転したままで、『怖い! 火!』と言い続けていた。試合なんて、もうどうでもよくなっていた」

ジェベネスが子供とカルデロンに訪れたのは、初めてのことだったという。

「(試合前の)息子はとても幸せそうだった。期待にあふれて、歌を歌っていたね。あんな小さな子供に、なんて説明したらいい? スタジアムで起こるべきことじゃない。悲しむべきは、サッカーが好きなだけの僕たちが、これ以上スタジアムに足を運べないということだ。息子が恐怖を感じていることによってね」

「現時点では、もう息子をスタジアムに連れて行くことはない。息子はサッカーから喜びを与えてもらっていたが、最後には恐怖を植え付けられてしまった」

ベンフィカファンは発煙筒のほか、飲み物や小便すらまき散らしていたと報じられている。

「僕にはペットボトルのキャップを投げてきた。彼らのようなタイプの人間は、発煙筒をはじめとして、投げ入れてくる」

これは僕たちの身に実際に降りかかったことだ。だけど、ほかの人たちはこれから未然に防ぐこともできるだろう」

なおアトレティコはスタジアムに入場するベンフィカファンに対して、警察と自警団による2重の検査を行うなど、事故を防ぐためにできる限りの対応をしていたことを主張。UEFAもフィードバックの結果、アトレティコに不備はなかったとしており、罰金処分はベンフィカだけに科されることが予想される。

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