アトレティコ、ビルバオ移籍のR・ガルシアに捧げるセビージャ戦勝利

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30日のリーガエスパニョーラ第2節、サンチェス・ピスファンでのセビージャ対アトレティコ・マドリーは3-0でアトレティコが勝利を果たした。

チャンピオンズリーグ出場権を争う両者の直接対決。まだ第2節ではあるがアトレティコが勝利すれば勝ち点差は5に広がるなど、今後を左右する重要な一戦となる。セビージャは先に獲得したジョレンテをいきなり先発で起用。一方アトレティコは、フィジカルが求められる試合ということでラウール・ガルシアが先発と予想されたものの、結局オリベルが右サイドに配置された。この試合直前の報道によればR・ガルシアはアスレティック・ビルバオ移籍が確実となり、そのためにスタンド観戦となった模様だ。

試合は予想通りに攻守が激しく入れ替わる展開となったが、より効果的なプレーを見せたのはコケ、オリベルとボール扱いとプレービジョンを兼ね備えた2選手をサイドに置くアトレティコ。シメオネ監督のチームが先制点を決めたのは、35分のことだった。ペナルティーエリア手前に落ちるボールを、グリーズマンがカリソに倒されながらも左足で巧みにトラップ。膝を突きながらも前方にパスを送り、そこに位置したコケがネットを揺らした。ゴールを決めたコケは指を8本立てて、アトレティコで背番号8を背負うR・ガルシアにゴールを捧げている。

前半はオブラクの好守もあってアトレティコが1点リードを維持したまま終了。後半立ち上がりはセビージャが決死とも称せるような攻勢を見せ、アトレティコがグリーズマン&フェルナンド・トーレスのスピードを生かすカウンターで応戦する。アトレティコは53分、ペナルティーエリア手前まで突き進んだF・トーレスがラミとの1対1でボールをこぼし、そこに飛び込んだコケがシュートを放ったが、これはGKベトのブロックに遭った。

アトレティコは64分、コケが筋肉系の負傷を患い、シメオネ監督は代わりにサウールを起用する。一方のセビージャは65分、ゴディンがクリアし損ねたボールからジョレンテがシュートを放つも、これはわずかに枠の外へ。エメリ監督はこの試合最大の決定機を逸した直後にイボラ、レジェスとの交代でクローン=デリ、コノプリャンカを投入し、その1分後にはカリソが負傷したためにガメイロもピッチに立たせて交代枠を使い切った。

セビージャの猛攻に押し込まれながらも、鋭いカウンターを仕掛け続けるアトレティコは、F・トーレスが迎えた決定機を逸するなど、なかなか追加点を奪うことができない。シメオネ監督はオリベルをカラスコ、F・トーレスをJ・マルティネスに代えて前線の攻撃力を維持しようと試みるが、3枚目の交代カードを切った直後にようやく点差を広げることに成功。78分、ガビがミドルレンジから放ったシュートがクリチョビアクに当たり、そのままゴールに吸い込まれた。この得点の直後には、、シメオネも、スタンドで観戦するR・ガルシアに向けて指を8本立てている。

2点差としたアトレティコはさらに85分、J・マルティネスが同チームの公式戦初ゴールを記録する。ペナルティーエリア手前のコロンビア代表FWは、前方のグリーズマンとの素早いパス交換によってシュートコースをつくり、左足を一閃。抑えの利いた鋭いボールが、枠内左に突き刺さった。アトレティコは3点のリードを維持したまま終了を迎え、ヨーロッパリーグ初代王者となった頃の唯一の生き残り、R・ガルシアに勝利を捧げている。

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