アトレティコ・マドリー、鬼門のスタジアムへ

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1日(現地時間)、アトレティコ・マドリーはソシエダ戦に向けての最終調整を行った後に、ソシエダのホームであるサンセバスチャンへと移動する。そして、その地はアトレティコにとってはまさに鬼門以外の何物でもない。

 ソシエダのホームスタジアム、アノエタ。このスタジアムでアトレティコは10試合続けて勝ち星を挙げられていない。戦績は、8敗2引き分けと惨憺(さんたん)たるものだ。さらに今節は、チームの主軸であるイバガサ、ルクシン、ペレアがケガや累積警告のために出場できない。

 アトレティコは前節のビジャレアル戦で、イバガサ不在では攻撃のリズムを作り出すことが全くできないことを露呈した。自然とアノエタでは、ボールを支配され敵の攻撃にさらされる時間が増えることが予想されるが、最後の最後で突破を許さない屈強なペレアを欠いているということは敵のボール支配率がそのままゴール数につながってしまうのではないかということを連想させる。

 だが、アトレティコのフェランド監督は前向きな態度を示すかのようにこう語った。
「私は昨シーズン、アノエタで勝利を挙げている(アルバセテ監督として)。確かに、10年間、アトレティコ・マドリーはアノエタで勝利の喜びを味わっていない。だが、その間どうして勝つことができなかったのか、もうそろそろ分かる時が来るはずだ。われわれはサッカーについて考えることを仕事とする人間たちだ。土曜日の試合後には、われわれが10年間勝てなかった理由を、勝利をもとに解明したいと思う」

 また、主軸選手を欠く戦いになることについては、「プレーできない選手のことをいつまでも求めていることはバカげている。われわれは今ある戦力でできる最高の戦い方を選択し、それをピッチで実行するだけだ」と語った。

 フェランド監督の言う、「今ある戦力でできる最高の戦い」という言葉は、ボールを支配し攻撃的なサッカーをすることは今はできないが、それでもしっかりと守り、その中から勝機を見出していくのだ、というように受け取れる。昨シーズンは、勝ち点1差でUEFAカップ出場権を逃したアトレティコ。“勝ち点を拾うこと”の重要性を嫌というほど味合わされた、あの悔しさとそこから得た経験は、こういった苦しい時期に生かされるのではなかろうか。アノエタでのアトレティコ・イレブンの戦いに興味がひかれるところだ。

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