■CLグループC第1節
ローマ 0−0 アトレティコ・マドリー
12日のチャンピオンズリーグ(CL)・グループC第1節、スタディオ・オリンピコでのローマ対アトレティコ・マドリーはスコアレスドローで終了した。
「執念深くあり、そうあり続けることで優勝は成し遂げられる」。2度にわたってビッグイヤーを目前のところで逃したシメオネ監督は、試合前にそう口にした。悲願のCL優勝に執着し続けるアルゼンチン人指揮官のチームは、今季の決勝の地キエフから2000キロ離れた、すべての道に通ずるローマから新たな冒険を開始する。
シメオネ監督はこの一戦で、リーガエスパニョーラで2試合出場停止だったグリーズマンを取り戻し、さらに直近2試合でベンチに置いた主将ガビを先発で起用。GKオブラク、DFフアンフラン、サビッチ、ゴディン、フィリペ、MFサウール、ガビ、トーマス、コケ、FWグリーズマン、ビエットをスタメンとして、4-4-2のシステムを採用している。
アトレティコはいつも通りフルスロットルで試合に入り、ローマへの自陣に押し込む。だが3分にフィリペのクロスからサウールが放ったシュートはポストに当たり、11分のグリーズマンのバイシクルシュートは枠外へと飛ぶなど、チャンスを生かし切れない。その後にはペースを緩め、プレッシングの位置を低くしてカウンターを主体とした攻撃に切り替えた。
対して、ボールを保持しながらも窮屈な攻撃を強いられるローマはデフレル、ペロッティが強引にシュートに持ち込むも枠を捉えることができず、32分にセットプレーからナインゴランが打ったミドルはGKオブラクにセーブされた。そしてナインゴランのシュートの直後には、アトレティコが前半最大の決定機を迎える。33分、ペナルティーエリア内左のコケがボールを叩くも、これは枠に入る直前にマノラスのスライディングに弾かれ、こぼれ球を拾ったグリーズマンのシュートはGKアリソンにセーブされた。前半は0−0のまま終了する。
後半立ち上がりは攻守が激しく切り替わる展開に。アトレティコは56分にサウールのスルーパスからビエットが最終ラインを抜け出すが、ペナルティーエリア内に侵入してから放ったループシュートは、精度を欠いて枠の右へと外れる。シメオネ監督は58分に一枚目の交代カードを切り、爆発力を欠いたビエットに代えてアンヘル・コレアを投入。さらに62分にはガビとの交代でカラスコを入れ、中盤サウール、トーマス、コケ、前線カラスコ、グリーズマン、アンヘル・コレアの4−3−3にシステムを変更した。
選手交代から70%以上のポゼッションを記録してローマを攻め立てたアトレティコだが、やはりゴールを生むまでには至らない。個人技によってDF2枚をかわしたアンヘル・コレアのシュート、カラスコのミドルはどちらもアリソンの好セーブに阻まれた。シメオネ監督は79分に最後の交代カードを切り、グリーズマンを下げてガイタンをピッチに立たせる。
終盤、ややポゼッションを落として縦に速い攻撃を仕掛けたアトレティコは、84分にアンヘル・コレアがミドルによってゴールをうかがうも、またもアリソンに好守に遭う。さらに91分にはコケのCKにサウールが頭で合わせたが、今一度アリソンに弾かれ、こぼれ球にサウールが詰めて再度ボールを叩くも、これは精度を欠いて枠外へ。結局、シメオネ監督率いるチームはローマの新守護神の牙城を最後まで崩し切ることができず、勝ち点1をスペインの首都に持ち帰るにとどまった。
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