2013-14シーズンもいよいよ佳境。リーガ・エスパニョーラでは“3強”の優勝争いが白熱している。
2004-05シーズン以降、レアル・マドリーとバルセロナで分け合ってきたリーグタイトルだが、現在は2チーム以外のクラブ名が順位表のトップに名を連ねている。2009-10、2011-12シーズンにヨーロッパリーグを制し、昨シーズンはリーグ戦を3位で終えたアトレティコ・マドリーだ。
今シーズン、開幕8連勝を果たしたアトレティコ・マドリーは、第9節のエスパニョール戦で初黒星を喫するも、その後も勝ち点を積み重ね、2強と激しい首位争いを展開。第23節のアルメリア戦と25節のオサスナ戦に敗れ、調子を落としたかと思われたが、その後息を吹き返し、第29節に首位浮上。現在はリーグ8連勝中で、2位バルセロナに勝ち点4差をつけている。
1995-96シーズン以来、18シーズンぶり10度目のリーグ制覇を目指すアトレティコ・マドリー。シーズン残り4試合となり、欧州カップ戦出場権獲得と2部降格の可能性の低いバレンシア、レバンテ、マラガと中位勢との対戦が続く。そして5月18日の最終節でバルセロナとのアウェーゲームという大一番が控える。また、チャンピオンズリーグで準決勝に進出しており、22日のホームでのチェルシーとのファーストレグはスコアレス決着。決勝進出を懸けたアウェーでのセカンドレグが29日に行われる。
現在2位は、取り巻く環境が3チームの中で最も悪いバルセロナ。首位アトレティコ・マドリーと勝ち点4差、消化試合数の1試合少ない3位レアル・マドリーとは勝ち点2差で、コパ・デル・レイ決勝では“クラシコ”に敗れてタイトルを逃した。チャンピオンズリーグの敗退と合わせ、9日から16日までの1週間で2つのタイトルを失った。直近のアスレティック・ビルバオ戦に勝利し、公式戦の連敗は3でストップしたが、内容は決して良いものではなかった。
守備陣の負傷者続出と得点力低下が懸念点だ。24日の段階で、ジェラール・ピケ、カルラス・プジョル、ジョルディ・アルバが別メニュー。現在6試合連続で失点中となっている。攻撃面ではエースのFWリオネル・メッシがFK・PK以外の点は7試合決めていない。また、ブラジル代表FWネイマールの負傷離脱も決まっている。
メッシをはじめとする選手移籍の噂や、監督交代は既定路線との報道も飛び交う中、チームの雰囲気は良くない。残り試合では最終節のアトレティコ・マドリー戦以外に、6位ビジャレアルとの上位対戦が今節行われる。
3位は2シーズンぶりの優勝を目指すレアル・マドリー。序盤こそ2チームから出遅れた印象があったが、徐々に調子を上げると、第25節には首位浮上。しかし、第29節のバルセロナ戦(3-4)、第30節のセビージャ戦(1-2)と連敗し、順位を落とした。一方で、16日に行われたバルセロナとのコパ・デル・レイ決勝に2-1で勝利し、3シーズンぶりに同大会を制覇した。
残り試合では、第36節に行われる現在リーグ8位のバレンシアが最上位の対戦相手。17位バジャドリード、15位オサスナと残留争いをするクラブとの対戦が残っているが、くみしやすい相手が並ぶのは好材料。また、アトレティコ・マドリーとともに、CL準決勝(対バイエルン)進出を果たしており、23日のファーストレグではホームで勝利。“ラ・デシマ”(通算10度目のCL制覇)を目標とするクラブは、こちらに注力すると見られる。
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