アトレティコ・マドリーのスペイン人GKセルヒオ・アセンホが、新シーズンはビジャレアルでプレーすることになった。両クラブは23日、同選手がアトレティコ・マドリーからビジャレアルに1年契約でローン移籍することを発表した。
スペインのメディアの報道によると、アトレティコ・マドリーは完全移籍を望んでいたものの、ビジャレアルが移籍金400万ユーロ(約5億3000万円)に難色を示したため、両者は最終的に500万ユーロ(約5億9000万円)の買取オプション付のローン移籍で合意したとのことだ。
出身クラブであるバジャドリードでは若干18歳で正守護神となり、スペイン若手ナンバーワンGKとの評価を得たアセンホだが、近年は不運が重なったこともあり活躍の場を大きく失っている。アトレティコ・マドリーへの移籍を果たした2009-2010シーズンは、自身のミスやダビド・デ・ヘアの台頭によりレギュラーの座を失ったうえ、終盤の2010年5月にはひざに重傷を負ってしまう。続く2010-2011シーズンは、故障から復帰した直後の冬の移籍市場でマラガにローン移籍したものの、2011年2月に再びひざの大けがに見舞われる。そして、アトレティコ・マドリーに戻ってプレーしたここ2シーズンは、マンチェスター・Uに移籍したデ・ヘアの後釜としてチェルシーからローンで獲得したティボ・クルトワの座を脅かすことができず、控えGKに甘んじてきた。そして、新シーズンに向けてアトレティコ・マドリーがクルトワとのローン契約を1年間延長したため、再起を目指すアセンホは出場機会を求めて移籍先を探していた。
一方、2シーズンぶりに1部リーグに復帰したビジャレアルは、ローン移籍先のエルチェから戻った昨シーズンに正守護神の座を掴んだフアン・カルロスを有するものの、控えGKのマリーニョをバジャドリードに放出したため、ゴールマウスの補強が必要となっていた。クイーンズ・パーク・レンジャーズのジュリオ・セーザルへの興味も伝えられたビジャレアルは、最終的にオサスナのアンドレス・フェルナンデスの獲得を狙ったものの、交渉が一向に進展しなかったためアセンホにターゲットを変更した模様だ。
逆に、アセンホの移籍によりトップチームのGKがクルトワだけとなったアトレティコ・マドリーが、アンドレス・フェルナンデスを第一候補に補強に向かうと見られている。
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