元メキシコ代表のウーゴ・サンチェス氏は15日、スペイン紙『マルカ』とのインタビューに応じ、レアル・マドリーとアトレティコ・マドリーという古巣2チームの間で行われるコパ・デル・レイ決勝について自身の見解を示した。
両者による一戦は“マドリー・ダービー”と呼ばれているものの、アトレティコ・マドリーはレアル・マドリーにここ14年間も勝ち星がない。ウーゴ・サンチェス氏は、アトレティコ・マドリーに代々伝わるレアル・マドリーに対する苦手意識に言及した。
「私がプレーしていた頃も状況は同じだった。レアル・マドリーを前にするとチームは自信を欠き、不安をもって戦っていた。アトレティコ・マドリーの選手にはメンタル・トレーニングが必要だ。とはいえ、“チョロ”(ディエゴ・シメオネ監督の愛称)は、この問題を解決するために適任の人物とも言えるだろう」
ウーゴ・サンチェス氏は一方、リーガ・エスパニョーラおよびチャンピオンズリーグのタイトルを逃したレアル・マドリーにとって、今回のコパ・デル・レイ決勝が本拠地サンチャゴ・ベルナベウで開催されることは、逆にプレッシャーになると考えているという。
「レアル・マドリーがもし勝利を逃したら、ベルナベウは異常な緊張感に包まれることになるだろう。今シーズンこそ“ラ・デシマ”(チャンピオンズリーグ10度目の制覇)を達成できると思っていたにもかかわらず、残されたのはコパ・デル・レイのみとなった現状を考えれば、サポーターがそういった反応を示すのも当然だ。ジョゼ・モウリーニョ監督はここまで責任を果たしてきたが、彼への期待はそれを上回るものだった」
アトレティコ・マドリーが2-1でアスレティック・ビルバオを下した1985年の同大会決勝では2ゴールを挙げ、チームにタイトルをもたらしながらも、そのシーズンオフにレアル・マドリーへの“禁断の移籍”を行った経験を持つウーゴ・サンチェス氏。この夏の去就が注目を集めているアトレティコ・マドリーのコロンビア代表FWラダメル・ファルカオに自身の姿を重ねているようで、ビッグクラブへの移籍を示唆した。
「私のアトレティコ・マドリーでの最後の試合は、ベルナベウでのコパ・デル・レイ決勝だった。自分はその送別試合でゴールを決め、タイトルを獲得した。ファルカオにも同じことが起こり得るだろう。ビッグクラブから狙われた選手を繋ぎ止めておくのは難しいということを、サポーターは理解すべきだと思う」
最後に「試合をどのように見守るつもりか?」との質問を受けたウーゴ・サンチェス氏は、「レアル・マドリーを応援する、より長く快適な時間を過ごしたクラブだからだ」としながらも、「ファルカオのゴールによりアトレティコ・マドリーが2-1で勝利するというのが、私の予想だ」と締めくくっている。
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