「ここでとても良い状態です。とても楽しんでいます。ピッチでのプレーがすべてを語っています。最後までやり抜くつもりです」
グリーズマンは、自身の将来をめぐる噂について、数週間後にこのように断言しました。彼の去就は大きなニュースとして扱われましたが、最終的にはフランス人自身がその話題に終止符を打とうとしました。その背景にはコパ決勝があります。「それが僕の夢であり目標です。何か大きなことを成し遂げられればと思います」
彼は「僕たち」という複数形で語りました。このチームが何を目指して戦っているのか、その価値を最もよく理解しているのが背番号7だからです。ここでは、彼の“3度目の決断”を理解するためのポイントを整理します。
期限付きで提示された破格のオファー
すべては、オーランド・シティが彼の代理人であり姉でもある人物に接触したことから始まりました。MLSは将来的にフランス人FWの行き先と見られていましたが、2,000万ユーロの契約とフランチャイズ選手としての待遇という破格のオファーは、グリーズマン周辺を揺るがしました。しかもこの提案には期限があり、3月26日までとされていました。2018年には残留、2019年にはバルセロナへ移籍と、これまでも重要な決断を下してきた選手にとって、再びプレッシャーがかかる状況でした。実際のところ、彼はまだオーランドに対して完全な「ノー」を伝えてはいません。
アトレティコは常に“距離を置いた立場”
強い憶測が飛び交う中でも、アトレティコは彼の移籍の可能性に対して基本的に距離を置いた立場を保っていました。アレマニーを中心にクラブは、すべての大会で重要な局面にある中でチームを弱体化させるような退団は考えていないと強調していました。現在のチームにおけるグリーズマンの重要性を考えれば、戦力低下は受け入れられないという判断です。ただし、6月については別で、1年前から双方が将来的に道を分かつ可能性を認識しているのも事実です。
ロッカールームは彼の決断を支持
チームメートたちは結束し、グリーズマンがどの道を選んでも支持する姿勢を示しました。コパ決勝進出後、特に彼の親しい友人である2人の選手がその立場を明確にしました。
まずはコケです。「そうなればいいですね。アントワーヌに何が起こるのかは分かりません。彼自身が将来を決めることですし、それが彼にとって、アトレティコのファンにとって、クラブにとって最良のものになればと思います。みんな彼に残ってほしいと思っていますが、決めるのは彼です」
ジョレンテも同様の考えを示しました。「僕たちは何も分かりません。とても個人的な決断です。どうなるか分からないし、彼に聞くこともしていません。彼が自分にとって最善の選択をするでしょうし、僕たちはそれを支持します。チームに彼がいるのはいつでも良いことですが、僕たちは人間ですし、人生の目標や感情もあります。それらはすべて尊重されるべきです」
この言葉は、ロッカールームが2018年ワールドカップ優勝者を全面的に支持していることを示しています。
シメオネの深い信頼
グリーズマンの将来について質問されるたび、シメオネも同様に温かい言葉を向けました。彼はこれまで指導した選手の中で最も決定的な選手だと認めたこともあります。アルゼンチン人指揮官は状況をすべて把握しており、両者の関係が悪化していると見る声を否定していました。決勝進出を決めた後にシメオネが「とても愛している」と語った言葉は、監督とスター選手の揺るぎない関係を象徴しています。
タイトルへの執念
グリーズマンはアトレティコでタイトルを勝ち取りたいと強く望んでいます(過去10年でわずか3つ、最後は2018年)。その思いが、契約を1年延長し、クラブを助けるために給与を2年に分けることを受け入れ、MLSへの関心がありながらも残留した理由でした。背番号7は、タイトルを狙えるチームが形成されつつあると理解しており、その目標は新しい挑戦への欲求よりも優先されました。
再び“裏口”から去らないために
もう一つの理由は、再び後味の悪い形でクラブを去りたくないという思いです。2019年に退団した際、復帰後に再びファンの信頼を取り戻すまでには長い時間がかかりました。彼はクラブ史上最多得点者であり、レジェンドの一人として語られる存在ですが、もし再び突然の退団を選べば、カンプ・ノウから戻ってきてから築いたすべてを失うことになると理解しています。
そして再び主役に戻った今
しかも今、彼は再びチームの中心選手となっています。昨季は終盤ベンチに回ることもありましたが、現在は再び頂点のパフォーマンスを見せています。ゴール、アシスト、重要な役割、そして記憶に残るプレーの数々。レアル・ソシエダ戦でニコへ送ったヒールパスや、トッテナム戦の5-1を生んだフリアンへの繊細なタッチはその象徴です。“エル・プリンシピート”は再び全盛期の姿を取り戻しており、王として去ることを望んでいます。

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