フリアン・カレロ監督は、今回初めて指揮官としてメトロポリターノを訪れることになります。昨シーズンに見事な昇格を果たしたチーム、レバンテを率いての来訪です。55歳になるパルラ出身の彼にとって、この試合はさまざまな理由で特別なものとなります。
まず第一に、これは彼にとってエリートリーグでの初シーズンにおける、初の「大スタジアム」への訪問となるからです。これまでにもバルセロナやレアル・マドリーと対戦してきましたが、それはいずれも本拠地シウタ・デ・バレンシアでの試合でした。
第二に、彼にはアトレティコ・マドリーとの縁があるからです。指導者としての初期、彼はアトレティコの下部組織で監督を務め、ユースチームにまで昇格しました。
その後、カレロはアトレティコを離れ、ラージョ・バジェカーノでミチェル監督のアシスタントを務めることになりました。ここから、彼はトップチームの監督とアシスタントを行き来するキャリアを歩み始めます。監督としては、レアル・マドリーのユース、アルコベンダス・スポルト、パルラ、アルコルコンB、アトレティコ・デ・ピント、ナバルカルネロなどを率いました。
一方で、アシスタントとしては、レアル・マドリー・カスティージャ、ヴォルガ、アル・ジャジーラ、ポルト、レアル・オビエド、そしてスペイン代表などで活動してきました。これらのチームでは、フリアン・ロペテギと共にマドリードやポルトガルで、ディミトリ・チェリシェフとロシアで、ルイス・ミジャとUAEで、そして最後にはフェルナンド・イエロとともに仕事をしています。
ナバルカルネロでの指揮を経て、彼の大きな飛躍はブルゴス就任時に訪れました。そこでセグンダ(2部)昇格を達成し、チームを安定して残留させました。その後カルタヘナを経て、現在のレバンテにたどり着きました。
まさに“サッカー界の旅人”ともいえる彼ですが、アトレティコ・マドリーとのつながりはしばらく続いていました。というのも、彼自身がレアル・マドリーのユース監督として働いていた時期にも、息子がアトレティコの下部組織に所属していたからです。
イバン・カレロはアトレティコのアカデミーで育ち、最終的にBチームまで昇格しました。しかしトップチームに居場所を見つけることができず、その後は複数のクラブを渡り歩きます。父と同じくサッカー界で挑戦を続ける彼は、ダービー・カウンティ、バートン・アルビオン、スパルタ・ロッテルダム、エルチェ、サラマンカ、ヌマンシア、マラガ、アルコルコン、カルタヘナ、サラゴサを経て、現在はクルトゥラル・レオネサでプレーしています。
これらの理由から、今回の試合がフリアン・カレロ監督にとって特別な意味を持つのは明らかです。ユース世代の育成からキャリアを積み重ね、ついにトップリーグの舞台にたどり着いた監督。彼は、プロの監督を目指す多くの人にとって「努力と継続の象徴」といえる存在です。

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