アトレティコ・マドリーは、今季これまでで最も良い守備状態にあります。チームは直近4試合のうち3試合で無失点を記録しました。確かに、唯一失点した試合はアーセナルとのエミレーツ・スタジアムでの大敗でしたが、それはあくまで一時的な“事故”のようなものでした。
それを除けば、守備の堅さが明確に改善されていることは間違いありません。そしてその改善は、約4か月間の負傷離脱から復帰したホセ・マリア・ヒメネスの存在と時を同じくしています。
この守備力の向上は、もちろんチーム全体の連携によるものです。シメオネ監督はセビージャ戦後、「私たちが一つのブロックとして機能できたとき、思いもよらない高みに到達できた」と語っています。
しかし、それだけではなく、個々の選手の働きも大きな要因です。オサスナ戦・ベティス戦・セビージャ戦で重要なセーブを見せたGKヤン・オブラクの存在、コンディションが上がってきたロビン・ル・ノルマンの成長、そして経験豊富なヒメネスの復帰によって、ディフェンスラインに再び安定感が戻りました。
ヒメネス復帰前、アトレティコは10試合のうち無失点試合はわずか1試合のみ。しかし彼が戻ってからの4試合では、そのうち3試合で無失点を記録しています。ヒメネス不在時の平均失点は1試合あたり1.4点。彼が出場した試合では、ロンドンでの大敗を除けば、1試合平均1失点に抑えています。つまり、復帰後の4試合のうち3試合がクリーンシートなのです。
数日前、ディエゴ・シメオネ監督はヒメネスの重要性について、「彼の存在がチーム全体のパフォーマンスを引き上げ、試合を締めるための安心感をもたらす」と述べました。また、クレマン・ラングレのビルドアップ能力よりも、ヒメネスのリーダーシップを優先しているとも語っています。
守備面だけでなく、ヒメネスはセビージャ戦で先制点につながるPKを誘発するなど、攻撃面でもその重要性を示しました。
トレーニングでのこだわり
しかし、コーチ陣は「守備の堅さを特定の選手に依存させないこと」に強いこだわりを持っています。
シメオネ監督はセビージャ戦後、「私たちは常に成長し続けなければならない。謙虚さと信念を持ち、日々の努力を続けること。それを最後の瞬間までやめない」と語りました。
その姿勢は、チームが行った最新のトレーニングにも表れています。セルロ・デル・エスピノで行われた練習では、センターバックやサイドバックが攻撃参加後に素早くポジションへ戻ることを想定した「カウンター対応トレーニング」が実施されました。コーチ陣は特に「強度」と「自陣への戻りの重要性」を繰り返し強調していました。
  
  
  
  
コメント